大阪・布施の商店街とSEKAI HOTEL、医療従事者向け「飲み食い全額ホテル持ち」宿泊プラン
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夕食、二次会、朝食、銭湯つき破格の料金で紹介されていますが、おそらく採算割れで提供されているプランです。実際に医療従事者に同行してこのプランを利用しなくても、SEKAI HOTELの本気が伝わってきます。一般の方が医療従事者の方に感謝するきっかけになるでしょう。
欧米では、軍に所属する方や退役軍人の方や社会的な仕事に携わる方に対し感謝の念を込めて特別なサービスを提供するケースがよくあります。日本もこういう文化が育てばよいと感じます。
ここからはビジネスモデルの分析ですが、地域に残る民家をリノベーションして提供している同ホテルのコンセプトは、地元経営の飲食店らと提携し、ホテルのサービスの一部に提携先を組み込むことにあります。親会社はリノベーションの企画建築業で、ホテルにはショールーム的目的があると思います。
大規模ホテルはホテル内に飲食、バー、温泉などを設置して、連結連鎖型多角化をビジネスモデルとしています。ホテルに入る収入は大きくはなりますが町全体は発展せず（特に小規模街区の場合）、地域に訪問する魅力は失われるという両刃の剣の関係にあります。結果、ホテルへの投資を続けない限り、客足は遠のきます。
SEKAI HOTELは「地域と提携し、地域とともに発展する」ための企画力に優れています。開業地は東大阪市布施、都心ほどビジネス客を集めることができない地域です。普段は敷居の高い地元の居酒屋文化にアウェーから参加するという貴重な体験が得られるかもしれません。
当ホテルのターゲティングを推測するに、もともとは外国人観光客だと思われますがいまだ厳しい環境にあるのは承知の通りです。そういう事情の中で日本からの宿泊を増やそうとしているのだと思います。日本の方にも貴重な発見や体験が得られると思います。地方の観光活性化に苦慮する方々にも、参考になる点があるでしょう。
打算的な視点からのコメントとしては、「医療従事者向けプラン」は企業の持ち出しはあるかもしれませんが、このようにメディアに乗り効果的だとも思います。先日、SEKAI HOTELに宿泊させていただきましたが地域に根ざしながら商店街を盛り上げる展開を行っていてとても楽しい時間でした。
おすすめのお店でご飯を食べて、銭湯でお風呂に入り、翌朝は近くの純喫茶で朝食を食べる。可能性を感じた宿泊でした。まちごとホテルを運営するSEKAI HOTELと大阪・布施の商店街が、医療従事者を対象に、飲み食い全額ホテル持ちの宿泊プラン「医療従事者でよかったわ～プラン」を実施するとのこと。
素晴らしい企画、、、！ここ2年間全力疾走だった医療従事者の方が、少しでもリラックスするきっかけになれたら素敵ですね。
