眠れる技術を生かす。「カーブアウト」の今
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少し前まではカーブアウトと言うと不採算部門の切り出しという印象が強い傾向がありました。
しかしながら、最近では企業内に眠る良い技術にも関わらず全社戦略の中で日の目を見ない技術を、カーブアウトと言う形で活かして活躍するスタートアップさんもたくさん出てきました。
残念ながら倒産してしまったところ、逆に上場までたどり着いたと言ういずれのケースもすぐに頭に思い浮かびますが、記事にあるようにカーブアウトを支援する体制も整ってきていますので、こうした活動が広まることで我が国の産業発展に繋がることを願っています。大企業の中から事業をうみだす際、大変悩ましいのが「EXITスキーム」だと思います。
多数の大企業の新規事業をうみだすしくみを見ると、だいたい事業性検証(β版リリース)の手前までを制度としており、その先がないことが多数あります。いわゆる「新規事業提案制度」もそうですが…
黒字化するまでや、成長拡大させ、既存事業と遜色ないレベルまでおおきくするまでどうやって育成していくか…その多数の論点を潰し混む必要があると思います。
例えば自社でも今絶賛この対策中ですが、
・予算は当てられたものの、適切な人材獲得ができない
・社外との検証をする際の決済権限が事業開発
・適切な審査、アドバイスができない
等々(あげたらきりがないですが…)
上記のような課題解決として、記事にあるカーブアウトなども1手段としてとれると良いと思います。事業によって、適切な出口の選択肢がとれる状態にしてあげることが大事ですし、社内で進めるのであればそれを突破できるようなしくみ構築をしてあげることが大変重要ですよね。最近、大企業発のスタートアップが急増しています。従来は自社の技術を外に出す=流出と考えられることが多かったですが、より早く事業化し、大きなインパクトを生み出すため、優秀な人に活躍してもらうためにカーブアウトを認める企業が増えてきました。
三菱電機が技術資産のライセンス提供をして、事業化していくことを推進する『Open Technology Bank』構想なども自社では使わない技術だけどそれを他者とともに事業化をして良い社会を作っていこうという流れです。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/chiteki/otb/index.html
カーブアウトは「大企業ではイノベーションが起きない」という課題を解決する上、今後大きく飛躍する可能性が高い手法だと考えています。