東芝、取締役人事案が可決 「物言う株主」幹部2人も起用
コメント
注目のコメント
綿引氏は、今日の株主総会で再任されたものの、その後「取締役会が一体となって進むためには退任することがふさわしい」との考えから辞任の申し出があり、会社は受理。
https://www.global.toshiba/content/dam/toshiba/jp/ir/corporate/news/20220628_2.pdf
個人的には、これは残念。
多様性やバランスを欠いていると考えていたのであれば、本人が抜けることは、一層それを進める。反対を表明されている中で総会で承認を受けているのだから、内部に残って反対意見を出してほしかった。
そういう牽制も必要だし、今の状態になっているのは、過去に十分にガバナンスが効いておらず牽制がなかったからというのも大きい要因。一体感は重要だが、異論を排除する一体感ではよいガバナンスはできない。堂々と取締役として異論を内外で発して、必要な点について問う方が、一貫していると思う。
なお、下記が株主総会の議決。もっとも反対割合が多かったのはFarallonの今井氏24.19%、次がElliottのBhanji氏23.83%、また現任で元Farallon(現顧問)のZage氏22.34%。
そして綿引氏はそれに続く20.12%でこれら4名が20%超えの反対。ただ綿引氏(そして島田氏)は棄権も多く、二人とも約14%が棄権票(ほか候補者の棄権票はわずか)。
https://www.global.toshiba/content/dam/toshiba/jp/ir/corporate/stock/meeting/pdf/tsm183_8.pdf物言う株主(言い方には賛否ありますが)は企業統治を機能させる上で必要なのは間違いないですが、それが行き過ぎて、経営陣が無難なことしかしなくなる、短期利益のみ追求する状況になった場合、長期的な繁栄から遠ざかり、逆に企業の衰退が加速します。何事もバランスが重要です。東芝がここからかつての栄光を取り戻せるのか注目していきたいですね。