「睡眠市場」が急拡大、ずっと売り切れ「ヤクルト1000」…眠りに悩む人が増えている
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厳密にはエビデンスが十分でないものでも、医薬品ではないので、(たとえプラシーボ効果であったとしても)本人がそれで改善効果を感じてQOLが上がっているのであればいいと思います。
ただしもちろん、広告表記は別問題で、薬機法にふれない表現でないといけないのは言わずもがなですが。記事にあるカルビー「にゅーみん」は、私がカルビー在籍時に開発した商品だが、開発者のコメントが物足りないので(笑)補足しておく。
「枕が変わっても眠れない」というほど、睡眠はとてもナーバスなもの。心理的な「ハードル」を極力無くすことが重要だ。
他社商品は液体もしくは錠剤のため、水分とセットで服用するのに対して、「にゅーみん」はフイルム状のため水無しで服用できるのがポイント。
つまり、水を飲むことによる物理的な覚醒と、それにより夜中にトイレに行きたくなるのでは…という心理的不安を極力減らしていることが、最大の特徴なのだ。
世に数多く存在する風邪薬を例に取っても分かる通り、何が一番効くかを判断するのは難しい。効果効能には個人差があるし、その優劣を決めづらい。
「にゅーみん」は、睡眠というテーマだからこそ存在するナーバスさに着目し、摂取時のスムーズさに徹底的にこだわることで、明らかな差を生んでいるのだ。ストレス社会の悩みを反映し、マーケティングの一手法として「睡眠の質」をキャッチフレーズとするのが流行りのようです。実際に売り上げが増加するようで各社このようキャッチフレーズを付けて販売したがるようですが、メカニズムも明確でないため医薬品でもなく、広告を見ると薬機法違反の疑いがあると思えるケースもあります。
例えば、乳酸菌とストレス軽減を関連付ける基礎的な研究はあるものの、理屈で考えると乳酸菌は「腸内細菌叢」には作用しても、直接自律神経系に作用しているはずはありません。仮に睡眠状態をが良くなったとしても、何らかの中間プロセスで「健康状態が良くなる」メカニズムを経由しています。他に健康状態が良くなる「仕事の負荷の軽減」「軽い運動」「良い食事」「リラックスできる環境」などと比べて、「宣伝された食品」が優れるのか、答えは出ていません。
記事中の健康ドリンクは「睡眠によい」とのコピーを付けていますが、これに関しては本来エナジードリンクは「カフェイン」が入っているものが多いところ、成分から抜いているために「寝る前に」とアピールしているものです。こういった商品は、過剰摂取等での健康被害や糖分をとりすぎるリスクなどを考慮しながら「嗜好品」として利用される商品だと思います。
日本は消費者庁の範疇において事実を紹介することについては寛容ですが、医薬品の許認可権を持つ厚生労働省は「やったもの勝ち」を抑えるため、逆に規制を強化しています。外国は、一般にこの種の販促手法に対して寛容ではありません。
「YouTube、薬機法違反など日本特有の違反広告を検出。55万件削除」(Impress Watch 2021年10月05日)
https://newspicks.com/news/6242389?ref=user_1310166
「ヤクルト、新型コロナに対する予防治療効能宣伝で約766万円の罰金」(www.afpbb.com 2021年9月07日)
https://newspicks.com/news/6169165?ref=user_1310166