• 特集
  • 番組
  • トピックス
  • 学び
プレミアムを無料で体験

中国軍、台湾周辺の海・空域で「戦備パトロール」

14
Picks
このまま本文を読む
本文を読む

コメント


選択しているユーザー

  • 笹川平和財団 上席研究員

    中国は、これまでも大型爆撃機による台湾周回飛行などを行っています。また、中国の戦闘機が台湾の防空識別圏に侵入したり、日台中間線を越えて台湾に接近する飛行も繰り返されてきました。そして、それらには、米国や台湾に対する政治的メッセージが込められています。
    多くの台湾防空識別圏侵入は台湾の南西部で行われましたが、その針路はバシー海峡に向いています。こうした飛行は、米国やその同盟国の艦艇や航空機が台湾周辺海域で行動したり、太平洋から南シナ海に入ろうとするときに行われています。
    昨年10月4日には、1日で54機の中国戦闘機が台湾南西空域の防空識別圏に侵入しました。その時は、AUKUS結成直後に、米国が日本、英国、オランダ、カナダ、ニュージーランドと共に6カ国海軍合同演習を行なっていたのです。中国は、カナダとニュージーランドは対中強硬姿勢が強くないのでAUKUSに加わらなかったと言ったばかりだったので、6カ国演習にカナダとニュージーランドが加わったのが刺激的だったと考えられます。中国はAUKUSのような軍事協力枠組みが拡大することに警戒感を強めていたのです。その後、6カ国海軍が南シナ海に入ったので、中国はそれらに対応するためにバシー海峡に向けて戦闘爆撃機などを飛ばしたのだと考えられます。
    しかし、今回は中国自ら、わざわざ、台湾周辺界空域の「戦備パトロール」を行なったと公表したのは、台湾や米国に対するメッセージに他なりません。プーチン大統領によるウクライナ侵略は、台湾だけでなく、日本や米国も中国が台湾武力侵攻するのではないかという危機感を高める結果を招きました。
    米国を中心として、中国の台湾武力侵攻を許さない、もし強行すれば米国は軍事介入すると表明する中、中国は台湾統一のために武力行使を含む全ての手段を放棄しない、台湾を軍事力を用いて「統一」する能力があると主張しなければならないのです。
    しかし、ただの政治的メッセージだけで終わると考えて気を抜けば、中国にスキを見せることになります。現在、日米では中国の台湾武力侵攻のハードルは上がったと認識されていますが、だからといって中国の台湾武力行使に対する準備を怠ってはならないということです。


注目のコメント

  • badge
    東京大学 公共政策大学院教授

    バイデン大統領の発言に対するリスポンスといったところか…。言われて黙っている中国じゃないぞ、というメッセージ。


  • badge
    拓殖大学大学院 客員教授

    米国の拡大抑止戦略の本音をテストするような中国空軍の動き。ウクライナのプロセスから学んだのだろう。


アプリをダウンロード

NewsPicks について

SNSアカウント


関連サービス


法人・団体向けサービス


その他


© Uzabase, Inc

マイニュースに代わり
フォローを今後利用しますか