中国とサモアが協力強化=安保も議論、豪に協力呼び掛け
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中国は経済力をテコにして太平洋島嶼国に対する影響力拡大を狙っています。王毅外相は、「中国とソロモン諸島の協力関係が他の太平洋島嶼国の手本となることを期待する」と述べていますが、それは、他の太平洋島嶼国との協力関係の中にも安全保障協力を含みたいという意味であるとも考えられます。
一方で、太平洋島嶼国の中には中国の軍事的影響力の拡大を懸念する声があります。中国としては、こうした太平洋島嶼国の懸念を和らげるために、自らが単独で太平洋島嶼国と安全保障協力をするのではなく、オーストラリアやニュージーランドと共に協力するという意図を示そうとしたのだと考えられます。
また、このような呼びかけに対してオーストラリアやニュージーランドが拒否の姿勢を示せば、反対に米国およびその同盟国こそが同地域において軍事的野心を持っているかのように受け取られることになりかねません。中国は、太平洋島嶼国との協力を用いてオーストラリアやニュージーランドと米国の間にも隙間を作りたいと考えているのかもしれません。