渋谷マルイが木造に建て替え 日本初の木造商業施設に
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注目のコメント
まだまだ過渡期な技術なのでこういう形で色々試して実績積むのは大賛成。やらないと見えないこことはとても多いから、それ自体は大事な社会投資。
ただ一点、元のリリースがそう言っているのかメディア側の問題なのか、「製造工程で二酸化炭素を排出する鉄と異なり、成長過程で二酸化炭素を吸収する木材」という表現は相応に悪意を感じる。
製造過程と成長過程を比較したって意味ないし、むしろ施工過程で言えば高層耐火木造と鉄骨ではむしろ後者の方がエネルギー負荷は低いくらい(どこで区切るかによる)。木材だってこういう現代工法に使うものは相応の選別過程があった上で集成加工等で相応の化学的負荷や加工負荷を必要とするし、そんなに単純に比較できるものではない。それを分かっていて、こういう半ば確信犯的な統計や数値分析の「伝え方」をするから、定量的な比較検討に基づく社会投資や評価の機運が生まれない。
こんなチートなキャッチ表現ベースではなく、短期的なコストや負荷の増も認めつつ、ちゃんと社会投資をしていきましょうという議論が、客観指標と判断ベースでしっかりできる日を待ってます。
フォスターの木造が渋谷のど真ん中にできるのは楽しみ!平安時代の義満の金閣寺の豪華絢爛さと義政の銀閣寺の侘び寂び。
現代ではバブル絶頂期が金閣寺だとすれば、経済衰退期の今こそ可能な侘び寂びの東山文化的建築が木造商業施設かもしれません。
直線的で硬直的、建てた瞬間が絶頂の豪華絢爛で劣化の早い旧来型の商業ビルから、木質素材のCLTやLVLで強度を保ちながら、無垢の木材の特徴である曲線や柔軟性でデザイン性やアート性を表現するような、引き算の美学で建築する建物こそ、東山文化と通ずる「日本的」文化の面目躍如たる建築でしょう。
後世に残る建築が一つでも現代で示現することを切に望みます。