このままでは「旅客機を飛ばせなくなる」…JALとANAの“悲痛な呼びかけ”のウラにあるSAF問題
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注目のコメント
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_tk_000007.html
言いたいことは分からんでもないのだけど、日本においては航空機が出す温室効果ガスって物凄く小さいから、金を掛けて航空機用のSAFを普及させること=効率的な温室効果ガス削減に効果がある、とは思えないんだけどね(減ると思うけど、掛けたコストの割に・・・ということ)。
運輸部門は大半が自動車起因だから、そっちを力入れるという方が圧倒的にコストメリットがあると思うけどなぁ。自動車用SAFを開発が急務!という主張なら納得感もあるのだが。航空機燃料、「ケロシン」という、揮発性の低い(ガソリンより、灯油に近いものです)ものを使います。これはすなわち「炭素が比較的たくさんつながっている化合物である必要がある」ことを意味しています。
ところが一方で、「炭素と炭素をつないでその数を増やす」化学反応は比較的難しく、コストも高くなりがちといった事情があり、あまりそっち側からの検討は行われてきませんでした(最近になって、昔、ナチスが液体燃料つくるのにやってたフィッシャートロプシュ法、というやりかたを改良してやろう、なんてのが少し出てきていますが・・・)。
その反対、(比較的炭素数の多い化合物が取れる)バイオ畑では「微生物に作らせる」とか、積極的に検討が進められてきました(某いうことだけ立派な会社も含め、笑)。
全体として「まあやってる中から使える技術出てくんだろ」みたいな雰囲気があった中、ここんとこ「使えるもんはできるけど、お値段はどうもとんでもないところから下げられず、とてもじゃないけど算盤合わない」ってのが見えてきて。
ようやく「使える技術がない」ってのに気づいた航空会社が顔面蒼白・・、ってのが今の状況かと思います。
一方、元は植物が作った(炭素数の多い)油脂を燃料に再利用する、ってのは「どんくさい」やり方ではあるものの、技術的には容易、かつ(原料代はただみたいなもんなので)採算も取りやすい、って特徴があります。もともと「理念先行」みたいな側面の強いEU圏で始められたのですが、「まあまあうまくいく(量を確保するのが難しいのですが・・)」のが分かってきて、「これがスタンダード」になってしまいそうなので、日本がさらに大慌て・・・・。
どうしましょうかねえ??(笑)。