【歴史に学ぶ】今、私たちは「株式の死」を覚悟すべきだ
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「Nifty 50(イケてる50)」という言葉に、ナウさを感じてしまいました。
ですが、こうやって歴史をひもといていくと、遠くない未来に我々が今使っているGAFA(米国ではFAANG)なんて言葉が古めかしい響きとして懐かしがられる日が来るのかもしれません。
さて米国では、バイデン就任後、誰もがインフレは一時的だと言っていたときに、声高にインフレの到来を叫んでいた、ラリー・サマーズ財務長官の予想が見事に的中したとメディアに取り上げられています。一方で、政権と近くもある左派のポール・クルーグマンとは、インフレをめぐる口喧嘩みたいなのも起きていて、経済学者でもこうやって意見が異なるものなのかというのをリアルタイムで感じています。
ただ、重信さんもおっしゃっていたように、今回的中させたサマーズ氏のビューを紐解いていくと、このインフレは、我々のこの20年以上の常識を覆して挑まないと、一時的な利上げで対処でいけると思っていたらヤバいことになるのでは、という内容が、正直なかなか喰らいました。
その教訓は1970年代にあります。日銀はマネタリーベースの増やし具合の割合だと主要国で世界一です。
世の中の本質的な価値はそんなに急に変わらないわけだから、発行すればするほど通貨の価値は目減していきます。つまり世界で1番インフレするはず。理屈としては。
しかし、資金が供給されたのは、国債購入により政府を経由しての個人金融資産の増加と、株式市場です。筆頭株主が日銀という状態。
コロナ禍で莫大な資金が個人に流れ、貯蓄されている状態。
これだけばら撒いたのに、日本はまだ莫大な資金を滞留させてしまっており、これが流れ出すとインフレになってしまうのですが、どうなるのか、とても想定はしにくいです。
案外にサプライヤー企業で吸収してしまいそうな気もしますし、大企業中心に合理的な経営で企業も強くなっているので、ここぞとばかりに価格転嫁にヤッキになる気もします。
一つ言えるのは、金融市場の混乱の時には優勝劣敗がハッキリと出るであろうこと。そういう時は、格差拡大を感じやすかったり、逆に言えば新しい勢力の台頭も産みます。
どう波を乗り切るのか、各人の腕の見せ所ですね。