医学部入試で「数学Ⅲを削除」と東海大。志望者3割減に危機感。「現役生も健闘できる」と予備校関係者
コメント
選択しているユーザー
東海大ってそもそも再受験生多いですよね。
内部進学が数十名いて他の現役で進学する学生はほぼいないんじゃないでしょうか。数年Ⅲ削除されたら文系受験生からの人気がさらに上がるでしょう。とはいえ年間の学費は600万オーバーなのでそちらも大変です。
注目のコメント
現役の医学生です。たしかに入学後に医学部の講義で数学IIIレベルの知識が要求されることはありません。多様な人材に門戸を開くという観点では入試科目や方式について様々に検討がなされることに私も異論はありません。ただ、国公立大学の医学部医学科の一般入試から数学IIIが無くなることは極めて考えにくいです。
いま医学部では数理的な人材が非常に重宝されています。AIや統計を扱える人材は希少でありながら、医学研究では一般的なデータサイエンティストには限界があります。臨床的にヘルスデータの意味を理解しながら実際の解析を行うためには、医師養成課程である医学部医学科で学ぶ知識が欠かせないからです。そのため、未来を見据えた一部の医学生は数学や情報学の勉強を非常に熱心にしています。
もし医学部受験生に「なぜ数学IIIを学ばねばらないのか」と聞かれたら、私は「それは未来の医学を創るために必要だからだ」と答えます。数学IIIから少し発展した大学教養数学のレベルを理解せずしてAIの原理さえ説明出来ません。また医学生にとっての数学は一種の教養であり、そして研究をする上で非常に強力な武器となります。例え医学であっても最先端のデータ解析手法では数学が必要となります。
どんな分野に進もうとも学んだことは無駄になりません。いや、むしろ、無駄にしないで学際的な視点に繋げることの出来る人材がこれからの世界を創っていくのだと思います。微分は変化、積分は積み重ね。
つまり医者が行う最も重要な医療行為の1つである「診断」という作業自体が、微分であり積分です。
その瞬間の検査結果やその推移から、病気の進行スピードや将来の予測をしたり、原因を推測したりする。
その行為そのものが、頭の中で微分したり積分したりする行為にあたります。
細かな数学的技法を身に着ける必要はないと思いますが、微分・積分の基礎を知らない医者は、コロナで実効再生産数が3以上の状況であっても、今100人しか感染者がいなければ感染爆発など起きないで安心だ、と勘違いしてしまうし、血流の悪化の数値から動脈硬化の進行状況を推測することもできません。
AIが診断していく未来がくることは間違いはありませんが、その補完・確認作業を人がする間においては、医師に微分積分の素養は必須だと思います。
正確に言えば診断する医師には必要ということでしょうか。(将来の大半の医者は、医師ではなく、人の心によりそうコンサルタントや看護師、あるいはロボットを扱う技師に近くなっていくかもしれません)かつて駿台英語科の大島保彦師がおっしゃってた
微分積分は「微かに分かる」と「分かった積もり」だという言葉を思い出しました。
たしかに自分のような街の医者が普段の診療に微分積分を使っているかと言われたら使ってないと答えるけど、なんとなくその発想法は無意識に使っていると思うんだけどなあ。
※個人的な意見です