日本の絶望的な賃金水準は“米国の55%”、20年上がらない「最大の原因」を数字で証明
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日本の賃金が上がらないのは経営者なら誰でもわかっていて、労働法が厳しすぎるから雇用や昇給に慎重になるんですよ。賃金水準の低さを補って余りあるほど労働者は守られていますが、自分で自分の首を絞めているとも言えます。
野口先生はずばりと日本の低賃金、円安を批判しています。
給料についてはよくわかりませんが、少なくとも私の周りの知人は株をやったりして収入はここ十年かなり増加していると感じます。マスコミも基本的に金融資産を持っている人を重要な対象にして報道しているので、給料の話、特に国際的に比較しては安くなっていることを言わない。金融資産でどんどん肥えていく日本のエリートたちも別に円安が悪いとは感じません。野口先生の叫びは本当に日本のマスコミに取り上げられるでしょうか。最大の原因は金融緩和(+財政出動)の不徹底でしょう。
2%の物価上昇率(コアコアCPI)に加えて2%(※)のGDPの実質成長率で、4%の名目成長率を達成できます。これを18年続ければGDPは複利効果で2倍になります。実際、アメリカは2000年から2018年にかけて、名目GDPが2倍になっています。
もちろん、GDPが成長すれば、それにともなって賃金も上がっていきます。というか、金融緩和によって人手不足となり賃金は上がっていきます(不景気にならないよう財政出動で2%の経済成長を維持すればの話ですが)。
インフレによって原材料や設備等の物価が上がっても、賃金はすぐには上がりません。このため、経済全体としては、原材料や設備等と比べて割安な労働力を利用して利益を上げるように動きます(あくまで理論上ですが)。
その結果、雇用が増え、人手不足となり、完全雇用を達成すると、ようやく賃金が上がるのです。ちなみに、省人化投資も加速するため、みなさんが大好きな「生産性」も向上します。
もちろん、いくら金融緩和を続けても、ちょっと雇用が改善されたり景気が良くなると、すぐに財政出動をやめたり、増税したりすると、賃金は上がりません。だから、日本の賃金は上がらないのです。
※ どんなに成熟した先進国でも自然に達成できる数値