「月曜日のたわわ」全面広告を日経新聞が掲載。専門家が指摘する3つの問題点とは?
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将来的に批判をおそれて、女子高生を広告として描くこと自体を差し控えなければならないという事態にもなりかねないため、
表現行為に対する規制は出来るだけ慎重であるべきだと思います。
女子高生を広告として使うべきということを言いたいわけではないですが、
表現行為への規制は萎縮効果が大きいことに注意すべきということは共有されるべきです。
注目のコメント
「男子校のノリ」というのは、私も最初に持った印象です。広告の訴求対象がヘテロ男性のみになっており、少なくとも一部の女性に不快感を与えるものであることについて、想像力に欠けているといわざるを得ません。
広告の絵は胸の強調、大きな目など「萌え絵」の文法を正しく表現したもので、好きな人が見る分にはただちに問題となるものではありません。ただこれが全国紙の全面広告だとすると、見たくない人の不快感への配慮が不足していることになります。
これにどの程度不快感を感じるかは性別はもちろん、世代でも違いがあります。ただ日本赤十字の「宇崎ちゃん」を使った献血のポスターは、コミケにある分には問題なかったのですが、新宿の献血センターに持ってきたときに問題となりました。萌え絵を公式キャラにしようとして問題となった志摩市のケースも同種の問題です。
「見たい人の自由」と「見たくない人の自由」とを両立させるという観点からは、表現自体は規制されるべきものではありませんが、公共の空間では「見たくない人の自由」への配慮が必要になります。その意味でこの広告は「ゾーニング(棲み分け)」に失敗をしており、批判の対象となります。日経新聞のジェンダー系の記事はとてもよいものが多いので個人的には残念です。
拙著『炎上CMでよみとくジェンダー論』(光文社新書)第3章で取りあげた炎上パターンということになります。過去の事例から「公共性の高い主体が萌え絵を使って批判を浴びる」というのは、法則性のある炎上例です。https://amzn.to/3umRCQu他の方のコメントを見ていると、さすが、「男子校」NewsPicks らしいな、という印象。
私はこの広告に気づかなかったので、自分のファーストインプレッションはもはやわからないのですが、男性たちの意見感想はとりあえず置いておくとして、もし、多くの女性たちが、日経よ、おまえもか、なーんだ、私たちはあなたのターゲット顧客じゃなかったのね、と、判断して購読をやめるとしたら、ここ20年以上投資してきた、働く若い女性に顧客を広げるためのさまざまな宣伝活動が、たった一つの全面広告で(今は2500万円なんてとんでもない、講談社だったらもっとずっと安く買ってるはず)、水泡に化すわけで(まあ、それほどのことはないと思いますが)、それはマーケティング的に考えて、どうなのかな、とは思う。