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【完全解説】ウクライナで今後起きる「シナリオ」を総ざらい

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    700年間、征服戦争を続けて世界最大の領土を獲得したロシア軍は伊達ではありません。
     戦争中に「敵は弱い」とあなどるほど危険なことは無く、むしろ「ロシア軍はここからが強い」と想定するべきです。
     第1次世界大戦でも第2次世界大戦でもそうでしたが、ロシア(ソ連)軍というのは最初はボロボロに壊滅する、そこから建て直して数年かけて逆転する、というのが、ロシア軍のいつものパターンです。
     ロシア軍はボロが多いですが、失敗から学んで挽回する能力にすぐれています。そして、非常に粘り強いです。
     日本も日露戦争などでロシアと戦ったことがありますが、遼陽で勝ち、黒溝台で勝ち、同時並行で旅順で戦いました。そして、日本海海戦と奉天会戦で勝ち、何とかギリギリで戦争に勝ちました。それも、極東というロシアの僻地で、ロシア革命直前だったから何とか可能だったことです。シベリア出兵に至っては、最初は破竹の勢いでバイカル湖あたりまで攻め込みましたが、最終的に何も得ずに撤退しました。
     今回の戦争で、ロシアは最初ボロを出しました。理由はいくつかありますが、米国が湾岸戦争以来やってきたような迅速な勝利を得るスマートな戦争をかたちだけ真似しようとしたからです。
     ロシア軍は、米軍のようなネットワーク化がされておらず、連携しながら臨機応変に判断できる教育水準と訓練度の高い兵士もいません。兵器はメンテナンスができておらず、不発弾が多く、実態は外国から輸入した部品の寄せ集めでした。
     プーチン大統領は、スマートな短期決戦によるウクライナ政権転覆を望みましたが、ロシア軍にその能力は不十分で、事前の戦争計画とそれに必要なロジスティクス計画を政府から示されていなかったロシア軍は、連携も兵站も不十分なまま侵攻して停滞し、繰り返し襲撃を受けました。
     しかし、ロシア軍は失敗から学び、地道に東部に地歩を築いて、少しずつ占領地を広げています。アナログなやり方で犠牲にかまわずに前進して来れば、ロシア軍は十分に恐れるべき相手です。
     ロシアにとっては、戦争は経済を破綻させてでも勝利するべき事業です。経済の破綻を気にしていては、世界最大の領土にはなっていないでしょう。何年かけてもウクライナを消滅させるべく少しずつ前進しようとするでしょう。


  • NewsPicks 記者

    ウクライナ情勢、皆さんそろそろうんざりし始めていないでしょうか。2月以来ずっと取材している私は、ちょっとキツくなってきた頃です。情報収集のためにウクライナの外相や大統領補佐官のTwitterをフォローしているのですが、この方々が、かなり生なましい写真を投稿しています。特に、ロシア軍が去った後のキエフ近郊の街の様子は見るに耐えません。こうしたものを見て溜まったストレスというのは心身にとって良くないものでしょうから、私自身も何らかで意図的に発散しないといけないなあ、なんて思っています。ナイーブすぎるのかもしれませんが、普段から安全保障や戦地を当たり前に感じていない人にとっては、なかなかに辛いものがありますね。

    さて、いきなり脇道にそれましたが、ウクライナは4月に入ってから大きく状況が変わりました。ロシア軍は当初、ウクライナの政権を崩壊させることを狙ったと見られますが、その鍵になる首都キーウからは完全に撤退しました。こうした動きには、大きな意味があります。

    また、なぜあのような市民の虐殺が起きたのか。戦闘はいつまで続きそうなのか。ロシアの安全保障に精通する、防衛研究所の山添主任研究官の分析を、読みやすいQ&A形式にまとめました。


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    国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント

    全般的に分かりやすい解説でしたが、最後の「ロシア崩壊」が何を意味するのか、もう少し具体的な説明が欲しいと思いました。デフォルトに陥り、国民や政権を支える人たちのプーチン大統領に対する不満が強まる結果として「プーチン政権が崩壊、大統領失脚」という意味でとらえるべきでしょうか?
     今回のロシアのウクライナ侵攻の大きな目的は、西側との間に緩衝地帯(バッファーゾーン)をつくるということだと思いますが、そのための方法として①ウクライナの政権交代、②東部など新露派地域の分離独立、③無秩序な内戦状態にする、などいくつかのオプションがあったのだと思います。
     当初プーチンは①を狙ったものの、この記事の解説にあるように相手の能力や意思を過小評価して稚拙な作戦をしてしまったため失敗。そこで今は②の作戦に切り替えているものの、「緩衝地帯をつくる」という大きな目的はまだ変えていないのではないかと思っています。
     ウクライナ全体を緩衝地帯にすることは失敗したものの、東部のロシアのもっとも影響力の強い地域を分離独立させ、それよりさらに西側部分では戦闘が続いている状況、つまり②と③を組み合わせたような状態が当分続くのではないか、と私は予測しています。
     こうなってしまった以上、東部の親露派地域も、クリミアも諦めて、ウクライナが完全に西側陣営に取り込まれても仕方がない、という指導者がロシアに現れない限り、つまりロシアが欧米諸国に全面的に降伏しない限り、現在欧米諸国がロシアに科した制裁が解除されることはないと思います。たとえプーチン大統領が失脚したとしても、西側への全面降伏をロシアの軍や情報機関の上層部の人たちが認めるのか疑問です。
     そう考えると、デフォルトになってどんなに経済的に厳しい状況になり、国民が反発しても、ロシア政府は欧米に対して抵抗し続けるのではないか、ウクライナの泥沼化も続くのではないかと私は考えています。悲観的過ぎるかもしれませんが、そうではない材料を今のところ見つけられません。あれば教えて欲しいです。


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