SMBC日興、別社員も相場操縦疑い
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昨日から、他紙(毎日新聞)でも捜査の進展に関する記事が出始めています。特捜からのリークでしょう。
https://mainichi.jp/articles/20220318/k00/00m/040/331000c
↑では「社内のメールや電話の録音を入手しており」とさらっと書かれていますが、これはデジタルフォレンジック(デジフォレ)を用いた捜査を行っているということ。現在は、この手の調査(捜査)では、社内メールや、録音された(トレーディングデスクでは会話を録音するのが普通)電話での会話の他、携帯電話を押さえてLINEやFacebookのメッセンジャーなどのやりとりも解析することになります。それによって各時点での関係者のコミュニケーションを立体的に再構成することになります。
おそらく、このデジフォレでこちらの産経記事で触れられた「別の5つの銘柄」の動きが浮かび上がってきたのでしょう。
また毎日記事では「一方、副社長は銀行出身でヒル元本部長らに比べ証券に詳しくないとみられ、認識の有無を慎重に捜査している」とありますが、責任の有無は個人の属性によってではなく、与えられた地位によって判断されるもので、しかるべき地位(取締役や副社長)にありながら認識がないということになれば、その者の善管注意義務違反や、不適格な者を地位につけた会社としてのガバナンスを含めた責任が問われる場合もあります。
デジタルフォレンジックは、フィンテックに対するレグテック(regtech)やスープテック(supervision tech)の技法で、自然言語処理の手法が用いられていて、この分野に取り組むスタートアップも登場してきています。
https://www.foxcale.com/
デジタルフォレンジックについては、
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF
[追補]
NHKでも同様の報道が出始めました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220319/k10013541361000.htmlSMBC日興のエクイティ部をほぼ1人でゼロから立ち上げたヒル・トレボー・アロン本部長。
188億円だったトレーディング損益を733億円にしたヒル氏の右腕である敏腕アヴァキャンツ・アレクサンドル副本部長。
米国大学からゴールドマンサックスを経て、コンプライアンス意識の塊と言われた山田誠氏。
ブロックオファー担当の岡崎真一氏。
ブロックオファーを打診された投資家は取引日に空売りで株価を下落させ、日興側は買い注文を出して大株主様が納得するまで株価を上げる。
しっかりと連携された情報共有。
リークした関係者ってどんな立場の人なのだろう。コンプライアンス意識の欠如といえばそれまでですが、誰がどう考えても禁じ手です。明らかに一線を踏み越える覚悟はあったと思います。こんな露骨で大人数が関わった手口をやると言うことは経営陣がなめられていたとしか思えません。
近藤社長は久しぶりの生え抜き社長のようですが、こんな露骨な手口を見抜けない方がどうかしてます。幹部の責任は重いと思います