【戦略論】なぜ「良い戦略」には“失敗”が織り込まれているのか
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──そもそも企業経営における「戦略」とは、どのように定義できるのでしょうか。
木村 非常に難しい質問ですが、私なりにあえて一言で定義するのであれば「ゴールに到達するための筋道」と答えます。
例えば経営者の方には「山の登り方」と伝えることが多いですね。企業が決めたゴールが山頂だとします。ですが頂上に到達するためには、無数のルートが存在します。
その複数の道のりから、どの道を選び、どのような手法を駆使し、どんな仲間と登るのか。無数に存在する選択肢のなかから、ゴールに到達するための筋道を決めることが「戦略」と言えます。
とのことですが私は、今後どんな山が現れるかを想像した上で、どの山に登るかを決める、これもかなり重要な戦略の要素だと感じます。
ノキアがわずか数年で凋落した理由として、スマホという山が現れる事を想像出来ず、社内のスマホ的な新規企画を却下し、その後アップルがその山を創造し、ノキアはその山を作り損ねた、という有名な話があると思います。
どの山に登るのかはわかっている、というのは激変要素のない市場での話ではないでしょうか。
大企業は既存事業との整合性やコンフリクト、社内プロセスやカルチャー、予算統制、さらには人の問題等があり、その山登らないとまずい、と思ってもそう簡単に登れないという構造的な不利もあります。
スタートアップは好きな山に登ればよい。
その山が創造出来ればそれで勝ち。
ヤフーの楽天もメルカリが創った山で勝てませんでした。ボストンに次ぐ世界2番目の拠点として1966年に東京にオフィスを設立し、50年以上にわたり日本企業の経営戦略を支援するBCG。コーポレートファイナンス&ストラテジーグループ グローバルリーダー 木村氏、BCGジャパンのデジタル分野のリーダー ロマン氏、BCG Digital Venturesアジア・パシフィック地区兼日本代表 平井氏に、いま日本企業に必要な戦略をテーマに話を聞きました。昨今、デジタルの重要性が語られることは多いですが、デジタルが企業経営や戦略とどのように関連しているのか? そもそもなぜデジタルを企業経営に落とし込む必要があるのか?ビジネスにおけるデジタルの重要性が、改めて理解できる内容になっていると思います。ぜひご一読ください。
良い戦略には失敗が織り込まれている現代だが、コンサルフィーを貰いながら、失敗を包摂させるのは難易度が高そう。PEファンドもフィーは貰ってないけど、なかなか失敗しにくい。