【ニュース5選】社員15名で臨む、スパコン創薬の挑戦
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今週の5選です！スーパーコンピューターとAIの活用で新薬の開発プロセスは従来からぐっと短期化しています。日本では新型コロナで話題になった「富岳」が有名ですね。
創薬スタートアップ、モジュラスの木村代表に取材しました。正社員はわずか15名ながら、開発メンバーは全員創薬キャリア15～30年のベテラン勢。ペプチドリームやアステラス製薬とも共同研究を進めています。記事内ではiPS細胞でがん治療に取り組むサイアスも紹介しました。
闘病する患者さんにいち早く新しい治療を届けるため、様々な領域の研究者がビジネスに挑戦し協業していくその姿に、わくわくと敬意を表します。モデュラスは、元シュレディンガー社の木村俊さんがCEOで、元アステラス製薬の大野一樹さんがCOOされている会社ですね。
企業情報
https://modulusdiscovery.com/ja/%E4%BC%81%E6%A5%AD%E6%83%85%E5%A0%B1/
創薬プラットフォーム
https://modulusdiscovery.com/ja/%e5%89%b5%e8%96%ac%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%a0/
ドッキングによるin silico スクリーニングだとシュレディンガー社のGlideのシェアが高いのですが、超大規模のスクリーニングの方は、Glideではなく別のものを使っているかもしれません。自由エネルギー計算の方は、シュレディンガー社のFEP+を使っているのではないでしょうか。FEP+に使う分子動力学（MD）のトラジェクトリを得るためにMDシミュレーションプログラムであるDesmondのGPUアクセラレーションが利用できるという話ではないでしょうか？また、Vice Presidentに元アステラスのメディシナルケミスト（創薬化学者）である高橋泰輔さんを入れているのがミソではないかと思います。
結構、大きな額の資金調達をされていますが、スパコンｘＡＩという看板に対して、意外に受託の化学合成や、細胞や実験動物を用いた試験に費用を費やしているのではないかと予想します。
追記： 我田引水？しておきます。私が大会のプログラム委員を務めているCBI学会で3月17日に「結合自由エネルギー計算は創薬研究戦略を変えるか」という講演会があります。自由エネルギー計算について、シュレディンガー社の講演もありますし、そのライバルとなっている企業の講演もあります。研究者向けの専門的な内容ですが、情報収集に参加されてみるのもよいかもしれません。Zoomでのオンライン開催なので、どこからでも参加可能です。
https://cbi-society.org/home/documents/seminar/2021to24/20220317.html今週のスタートアップニュース5選をお届けします。
今回は、店舗DXのhacomonoとiPSがん治療のサイアスを取材しました。
現在はフィットネス領域のリアル店舗・サービスのDX化を進めるhacomonoですが、今後は行政や鉄道会社との連携により、彼らが所有する運動施設にも同社サービスを導入していく想定とのこと。これにより、地域住民の運動データが取得でき、さらなるウェルネス向上施策が展開可能です。すでに中国などでは生活習慣病の予防に力を入れており、今後の健康テックの力点がどこに置かれるのか注目です。
