ドイツがエネルギー政策を大転換 ロシアのウクライナ侵攻で
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これを「大転換」と呼ぶべきかどうかは悩むといいますか、ドイツが脱炭素と脱原発を志向することには変わりないのだろうと思いますが、それをいつまでにという期限については、今のプランは現実的に無理、ということなのではないかと思います。
しばしば、「日本も気候変動対策に強制力を持たせるために、ドイツのように石炭火力廃止の年限を法定化すべきだ」という主張も聞くのですが、ビジョンを示すことに意味はあるかもしれませんが、日本のように「一度決めたルールは『悪法と言えど法である』」と柔軟・迅速な方針転換が苦手な国はやめておいた方が良いだろうと思います。
これまで繰り返し申し上げている通り、エネルギーは究極の生活財・生産財なので、価格高騰・供給支障が起きれば政策の転換をせざるを得ないものなので。ドイツに関しては、エネルギー戦略の転換だけでなく、ウクライナに対する武器輸出や、対ロシアでの外交交渉の停止も含めて、政策全体が急速に転換していることが注目されます。
メルケル氏がいたらどうなっていたかという興味深い論点もありますが、いずれにしても、こうした転換が、今後の欧州委員会におけるフランスとのパワーバランスや、ドイツ自身の対米スタンスにどう反映されていくかも注視したいと思います。