日本人はますます貧乏になる「経済より命」という情緒的なコロナ対策に日本経済は潰される
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50年ぶりの安値をつけたREERは名目相場の下落もさることながら、基本的に物価差を反映したものであり、今次局面における物価差はそのまま成長率格差と裏表です。繰り返し論じていることですが、他国(英国、米国、ユーロ圏)が潜在成長率の倍以上で成長する中、日本だけ低成長に沈んだ以上、資源高、変異株、供給制約、地政学リスクといったグローバル要因はエクスキューズに使えないでしょう。鎖国政策は実害が可視化されようやく修正に至りましたが、既に日本への投資をリスクと考える事業体も現れたことが報じられています。しかし、このように日本を回避する流れは過去1年、為替と株では鮮明に出てきたものです。
コロナ対策の厳格度が支持率と比例することは政治的なメリットとして捨てがたく、恐らく当面続きそうです。こうしたマクロ経済情勢はREERの低迷に凝縮されています。
同じことは日本株でも起きています。株主還元を「成長の果実流出」と表現するトップがいる国の株を誰が買うでしょうか。こうした理解のズレを埋めるために各分野に参与という形で専門家が配置されているのだと思っていましたが、今のところ機能はしていないように見えます。
現下の経済情勢を踏まえれば、REERの安値更新は恐らく今後毎月のように報じられる公算が大きいでしょう。名目相場ではなく実質相場を注視することの重要性が相当程度増しており、政策運営上も生活実感に直結する計数として注目される価値があると感じます。「日本の物価情勢が芳しくないことは元々の話ではあるが、REERとNEERの格差がここまで開いたことはない」
実質と名目の差は、いつを基準とするかにもよるが、開いた事自体、何が問題かさっぱり分からない。
「世界の景気循環が均質化している現代において、過去1年は日本だけが断続的にマイナス成長を繰り返した。その理由はこれまで何度も論じているが、日本特有の情緒的なコロナ対策の結果としか言いようがない」
どこの国もコロナ対策で経済を抑制しており、日本だけが特別に経済を制限してきたというエビデンスはないと思う。むしろ行動制限など緩い方ではないか。
「2021年、欧米は潜在成長率の倍速以上で成長したのに日本だけそうならなかったのは、政策的に消費・投資意欲をそぐ措置が慢性化していたからに他ならない」
具体的にどういう政策か不明だし、コロナ前の成長トレンドや潜在成長率は外国に比べて元々低かった、それを忘れてコロナが流行ってから、日本が外国より成長していないからコロナ対策がおかしいというのは単なる思い込み。
「非科学的な措置だと批判されてきた入国規制の在り方などは長期的なビジョンに欠ける愚策であったと言わざるを得ない」
コロナ当初、日本の入国規制の動きはむしろ遅かった。しかし当然コロナによって経済は悪化した。関係ない。
「「経済の体温」である物価」
単なる比喩だが意味も曖昧だ。物価を気にし過ぎる風潮があるがあまり意味はない。
「「経済より命」という短期的には耳あたりの良い防疫政策によって日本経済が中長期的には失うものは非常に大きいように思えてならない」
防疫によって経済活動が制限されるのは仕方ない事であり、具体的な政策について殆ど言及せず、批判はこのような単なる印象だけではないか?
「むしろ名目のドル/円相場が動意を失っている以上、為政者はREERを注視した方が賢明ではないかと思える」
全く思わない、理由も分からない。このように結局は政策で実質実効為替レートを変えられるわけではないという事のようだし、コロナ対策の結果とも関係しない。