お飾り社外取締役、もう許されず 不正の監督責任厳しく
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NewsPicksから長年消えていた間に、いつの間にか社外取締役をしております。一概に社外取締役と言ってもピンキリです。上場企業ごとの給与水準も大分違います。得意分野も違います。
コーポレートガバナンス・コードの方向性としては、社外取締役を増やすべし、自社の資本コストを把握すべし、との流れですが。現状は、例えばファイナンス知識のある人材がどれくらいいるのかと言えば、何とも言えないところです。
また、どれくらいの方が積極的に関わっているかも、個人差があると思います。
一方で、責任に応じた給与水準が満たされているかと言えば、これも課題があります。政府・東証の要請でやむなく支払っているような会社の場合、給与水準は極端に少ないでしょうから、必然的に社外取締役に就く方も、年収相応の役割しか果たさなくなってしまうでしょう。
果たす責任と同時に、ある程度の生活保障(年収)も手当していかないと、責任のみが重くなり、なり手が出にくくなってしまうと思います。
注目のコメント
報酬水準は最低年間1,000万円/年がないとちゃんと機能してかつ良い独立社外取締役人材は確保できないと思います。
理由としては:
・執行に携わらず断片的な情報で経営の本質に辿り着くためには、相当の専門性や経験が必要です(経営の難易度はもちろん会社のフェーズや事業の複雑性にもよります)。
・戦略コンサルのパートナーのチャージレートや大企業経営幹部の報酬水準からして、そのような高度経営人材を確保するためには”時給”5-10万円程度が必要でしょう。
・独立社外取締役の報酬を上記の”時給”で割り返すと、報酬水準1000万円なら年間100−200時間程度(= 月6-12時間)のコミットメント、マザーズでよくある報酬水準 400万円なら年間40-80時間(= 月3-7時間)のコミットメントです。
・最近は取締役会の他にいくつかの委員会を設置して独立社外取締役に就任を依頼するケースが多いので、月に10時間前後のコミットメントは必要なんじゃないかと思います。弊社も昨年から社外取締役をふくむ女性役員紹介のサービス「Warisエグゼクティブ」を開始。下半期は上半期の1.7倍の案件をいただくなど、想像以上の反響です。女性側も1年で400名近い方からご登録がありました。経験と意欲のある女性は潜在的に非常に多い。あとは企業側とどう結びつけるかだと日々感じています。
社外取締役は難しいです。。会社としても自社の課題感や理解できる素晴らしい候補者を懸命に探しまくる訳です。さらには多様性の観点、カルチャー、思考力など、相当に厳しい戦いです。