日本経済1年ぶり高成長へ、感染再拡大で先行き下振れリスク-GDP
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コロナ感染が落ち着いていた2021年10月から12月の数値ですので、この段階で前年や前期よりGDPが伸びるのは当然として、2022年1月から3月、オミクロン株への対策がどう影響したかを検証する事になりますよね。12月、1月から水際対策に合わせてブースター接種が進んでいれば、ときっと悔やまれる結果になるかと思います。
注目のコメント
裏を返せばそれだけ感染収束が図れていたQ4に第6波への備えを全くしなかったツケがQ1に現れるという話です。
既にコロナ前の実質GDP水準を日本以外の先進国は皆回復しているのに、(マイナス成長になったQ3の反動として)1年ぶりの高成長と言っても虚しいだけでしょう。なお、日本が前期比年率▲3.6%だった21年Q3において、米国は+2.1%、EAは+9.1%でした。日本にとってコロナ前のGDP水準とは消費増税直前の19年Q3ですから、そこをゴールとすればかなり復元は遠い話になりそうです。
22年Q1は根拠薄弱な行動規制と鎖国政策、そこにグローバル要因としてのオミクロン・供給制約・資源高・地政学リスクへの不安なども重なることになります。「日本経済は2021年10-12月期に2四半期ぶりにプラス成長となり、20年10-12月以来の高い伸びになった」とのことですが、死者も陽性者も欧米諸国の15分の1~20分の1程度に留まる我が国が水際対策と行動制限で経済規模を欧米諸国並みに人為的に落ち込ませたのですから、平常の経済規模に戻る過程のどこかで高い成長率が現れるのは当然です。
米国は早々にコロナ禍前の経済規模を取り戻し、欧米諸国も昨年10―12月期までにコロナ禍前を取り戻しているのです。「日本経済1年ぶり高成長へ」というより「1年ぶりに立ち直りを見せるも主要国になお懸隔」といったところが伝えるべき正しいメッセージじゃないのかな・・・
そんななか、総理自ら“やり過ぎが良い”とおっしゃって今なお中国を除く主要国の中で異様と思える“鎖国”と隔離政策を続け、「感染再拡大で先行き下振れリスク」という状況を生んでいるのです。高成長と喜ぶわけには行きません。( 一一)