官製ゾンビ企業、日の丸液晶メーカー・JDI、悲惨な経営の果てに「中小企業化」
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注目のコメント
ゾンビと言われると辛いものがある。そこに働いてる人はいるわけで。勿論税金を多額に注ぎ込んだ結果なので経産省の方々は大いに反省してもらいたい。しかし、どうせもう当事者も不在である。やったらやりっぱなしってのは本当によろしくない。学びは何だったのか?そんでまた半導体にお金を注ぎ込もうとしてる。今度はソニーのためと言いつつ、TSMC誘致だ。数千億円も注ぎ込んでも後から振り返りとか責任論とか無いのでチャレンジしやすいかもしらんが、学びとか振り返りくらいはやって欲しいところ。
官製統合作業だから、政府のイメージもあってリストラや工場閉鎖できないってのが、1番ふざけてるよね。勝ち筋は一つしかなかったのに。
完全な後講釈になるが…
1. 統合時に有機EL時代も見据えてソニーからRGBサイドバイサイドの蒸着技術を供与してもらう条件を取り付けるべきだった。(ここがそもそものボタンの掛け違えと思う)
2. 東浦とか石川などの前工程はサクッと閉じるべきだった。浮いたお金で有機ELに傾注するべきだった。
3. Appleからの前払い金を使って有機ELをやると大言壮語するべきだった。
4. 白山はやるべきではなかった。白山が無ければなんとかなった。
5. 姫路IPSα2を買ってG8ラインでタブレットやるべきだった。
6. NEC秋田やSIIの技術者は取り込むべきだった。LTPS技術が天馬やBOEにいったのは致命的だった。
JDIからするとiPhone Xから有機ELになることは予想外だったのではないか。白山建設中に突然工事取り止めを言い渡されたというニュースが過去にあった。「白山工場の建設費(1700億円)の大半を建設時にアップルに前受け金のかたちで負担してもらっている。同工場は16年末に稼働を始め、」
翌年の秋に発売のiPhoneXから有機ELが採用されたと記憶している。おそらく有機ELは上級機種だけだと言われていたのだろう。アップルの負担額が大きいからアップルを信用した気持ちは理解できるものの、当時アップルとサムスンは険悪だったように記憶しており、このくらいはアップルにとって必要経費だったのかもしれない。
この土地、白山工場の前はキリンビール工場だった。
10年ほどの間に2度の大量解雇が生じた地元は、大変だったに違いない。https://kanazawa.keizai.biz/headline/1104/>経営再建中の中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI、東証1部)は、資本金を2152億円から1億円に減資する。資本準備金を全額取り崩し、2881億円の累積損失を一掃する。
これを仕訳で表現すると、
(借方)資本金 2,151億円
(借方)資本準備金 1,144億円
(貸方)利益剰余金 2,851億円
(貸方)減資差益 444億円
となります。
いつも政治家なり専門家と呼ばれる人たちがいう『企業の内部留保』って、利益剰余金のことだと思いますが、利益剰余金ってこんな風に現金を伴わずに増減するものなんですよ。
現金を伴わずに増減するようなものを、どうやって企業に『払え』と言うのでしょうか。いつもそこが不思議。(JDIのこととは何にも関係ない話です)