英、初の宇宙防衛戦略を公表 最先端の衛星開発に2000億円
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英国政府は、衛星関係に長らく投資を続けてきています。ソフトバンクグループが出資していた衛星通信企業のOnewebは2020年にChpter11になったあとに、投資家として英国政府(およびインドのBhartiグループ)が買収しています(その後ソフトバンクグループも再投資)。今Gen1という衛星を打ち上げていますが、次の世代の衛星システムでは測位機能を持たせる可能性もこれまでにいわれてきています。
英国の宇宙防衛戦略の予算が確定、衛星開発に2千億円を投入するとの記事。日本は2021年度予算のなかで宇宙開発関連の国家予算のなかで宇宙開発関連予算の総額が2100億円程度にとどまる。防衛予算のなかで宇宙開発関連は1千億円程度だから、英国の国防相の力の入れ方がわかる。米国は宇宙開発分野に2兆5千億円ほどを投入している。予算規模の違いはそのまま、各国の宇宙開発分野の力量の差となってでている。日本では防衛分野の担当者が宇宙開発分野に乗り出すと「宇宙を軍事化するもの」として反発が起こるから宇宙を利用した攻撃に対する防御体制の構築がなかなか進まない。英国は第二次世界大戦のとき、ドイツから飛んでくるV1 V2 ロケットおの攻撃でロンドン市民に多数の死者を出した。大陸から飛んでくるものから自分を守るという点では英国の国防と日本の防衛は似ているものがあるのだから、日本は英国の情報収集力、分析力、ミサイル防衛態勢、米国との関係、宇宙防衛戦略からえられるヒントがあるはず。
英国は米国と共同で通信傍受衛星は運用しているが、偵察衛星については米国に頼りっきりであった。米英間でどれ程衛星製写真が共有されているかは想像の域を出ないが、かつての日本はシャッターコントロールや天候を理由に米国から衛星写真が提供されないことがあった。そのため、1998年には米国の反対を押し切って国産の偵察衛星(情報収集衛星)を導入を決定した経緯がある。やはり自分の衛星だと気兼ねなく見たい所を見られるが、他方、衛星は金食い虫でもある。