スタートアップに参画する人にとってのSOの意義 - SO設計で確認すべきポイント
コメント
注目のコメント
前回は経営者視点でSO設計について書きましたが、今回はスタータップに参画する従業員・役員側の視点でSOの何を確認するのが良いかということを記載しました。
良く言われる「SO付与が○○%」、「行使条件がどうなっているか」というのも大事ですが、その前に確認しておくべき(上流の)前提もあるよね、という話です。
本来SOはロングタームの従業員向けのインセンティブとして非常にパワフルなものです。
よりSOの価値が正しく理解され、さらにスタートアップで活躍する人財の厚みが増す一助になればと思っています。最近は、大企業発ベンチャー(社内ベンチャー)でも、それがカーブアウトやスピンオフ/アウト型であるかどうか(親会社の連結対象であるかどうか)に限らず、SOの発行や創業者出資を認めるケースが増えています。
・創業者出資:有利発行、種類株式の発行
・SO:税制適格SO、信託型SO
もし、ご自身がそういう場を経験する際は、noteで書かれている視点を軸に、上記などについて調べてみるのがよいと思います。
一方で、「IPOやM&AなどのExitを目指さない大企業ベンチャーにおけるSO発行」というのは、矛盾を孕んだもの・効果に乏しいものになることは当然です。これは自身にも言いたいことですが、こういった設計を大企業発ベンチャーが事細かに実施する場合は、その前に、「何のためにその事業をするのか」「この会社を(誰が)どうしたいのか」という点を、何度も何度も、出自元の経営幹部と創業メンバーでよく話し合うことが必要だと思います。現在進行形で進化し続ける分野というのは教科書が存在しないのでとてもありがたいです。もちろんストックオプション自体はずいぶん前から存在していますが、歴史を経てさまざまな条項がありますよね。そういう時こそ「なぜSOを発行するのか」というのはとても重要。なんでもそうですが、テクニカルな手段というのは本質的に成し遂げたい課題に対して解決できるテクニカルな手段です。テクニカルから入ると本質を見失うので注意が必要です