【推しエコノミー】エンタメ地政学から見る日本の「勝算」
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注目のコメント
エンタメは大ヒットの後に必ずこの問いが喚起されます。
「で、それが何になるの?(社会をどう良くしてくれたの)」
過度な熱狂は社会の脅威であり、搾取構造のそしりを受けます。
ビートルズしかり、竹の子族しかり、ジャニーズしかり。
でもヒットは常に新世代の自己表現であり、現状への不満不安怒りを「解脱」する作用があり、皆でハマったという時点ですでに一種の浄化機能を終えています。「キャラクターは貨幣である」と『推しエコノミー』で唱えたのはこの見方を補強するものです。
エンタメに意味を求めすぎてはいけません。太陽と月の、月のように、僕は常に照らされる側の情緒を組んで、人と人の心理的な紐帯を補完するものだと思ってます。大ヒットするのは作品の力でなく、その時代その世代の窮乏が「気持ちの交換作用」を必要としたからではないかと。
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ガチャ論争への追記!
課金の傾斜が強いソシャゲ批判も理解できますが、図表は「ゲーム以外にも動画、マンガ、ユーティリティ全て含めたアプリ市場」です。
ゲームの割合が高いのは事実ですが、ガチャと無縁の有料アプリなども含めて日本のサービスが「深い」のは事実です。”一方で、日本のエンタメの強みは「1ユーザーあたりの収益性がきわめて高い」ということです。”
「ナーバスだ」,と言われるかもしれないけど,この上記の傾向が何を示しているか...
って,要は「ハマらせてる」訳ですよ.
先日あるドルオタに言われました.
「アイドルは麻薬だから,サスティナブルな推し活を意識しないといけない」と.
今の日本のコンテンツは,ホントにファン一人一人から,絞れるだけ絞ろうとしています.
勿論,この状況の責任が,ある一社や,ある個人に属する訳では無い.
当然,中山さんの責任でも無い.
冷静に「日本のエンタメの強み」を研究すれば,上記の結論が出るでしょう.
「ウマ娘」は大ヒットしました.巨額のお金が動きました.
でもそれでユーザーから,大量のお金と大量の時間を奪って,代わりに何を与えたのでしょう?
そういうのを問う事はおかしいことでしょうか.
例えば自分は「花の慶次」が好きです.私の人生に影響を与えた作品です.
そういう影響は,「ウマ娘」にあるのでしょうか?
世の中に良い影響を与えるコンテンツが「勝つ」事には意味があると思います.
でも,そうではないコンテンツが「勝つ」事に,どれだけの意味があるのか.
パズドラが,モンストが,ウマ娘が,社会にポジティブな影響を与えたのか?
その議論がされなければ,いつか日本のコンテンツも政府に規制されますよ.ものを作るだけではなくその「価値最大化」をする。日本が得意なのはものを作ること。そして苦手なのはその「価値最大化」をすること。ルイヴィトンの例でも挙げられていますが、なかなか日本でその事例は上手くない。その中で一部コンテンツは圧倒的なものとしての優位性をレバレッジして、徐々に長期的なビジネスモデルを構築しLTVを高めることに成功してきた。
「共感を得る」だけではなく持続的に「共感を得続ける」ことが大事。サステナブルな社会に向けては、この「共感を得続ける」ことがポイント。そのためには長期の未来に向けて常に消費者を巻き込んで、経済圏、システムを構築していく視点が大事になる。
コンテンツ産業からも色々学べます。そしてそこには瞬間的な消費のためのスペックではなく、未来に向けての「ストーリー」が鍵になると思います。これはコンテンツもサステナブル産業も同じだと思います。