【最新】2021年Q3スタートアップ調達トレンドを掴む
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2021年第3四半期までの日本のスタートアップの資金調達状況について、レポートいたします。
調達総額は6000億円が間近です。
資金調達上位20位の顔ぶれはQ3で多くが入れ替わり、100億円以上が6社、うちかつてない金額規模である200億円超が2社。
これまで、100億円以上はあっても2社でした。
レイターステージの大型化が進むことで、VCファンドの今後の変化はもちろんですが、国内の独立系VCも近年増えているので、それよりも前のステージの投資にも今後、変化が表れてくると思います。
【2021年11月9日10:05追記】
第3四半期のIPOの状況について、スパイダープラスが3月上場であったため、大型IPOを1件へと訂正しました。資金調達額が最高値、そして、資金調達社数は年々、減少傾向。
つまり、スタートアップが二極化してますね。
個人的な感覚ですが、シード、アーリーの調達環境は現在、とても良い気がします。
そのあと、シリーズBとかCあたりの『死の谷』をくぐり抜けると、レイターの出し手も額も増えているので、どーんと大型調達できるシリーズDやら Eやらを実現できていそうです。
つまりユニコーンを目指すスタートアップは、シード期からの資本政策をしっかり考え、しっかり結果をだし、死の谷を泳ぎ切らないといけませんね。
資本政策が甘かったり事業実績がついてこないと、ミドルステージを生き抜けません。このあたりにスタートアップの死屍累々が…あるような気がしますので、ここを、M&Aエグジットで生き抜くためには買い手の大企業も、より分厚くなってくるとか、投資家でしたら、ミドルステージの出し手が増えたり、すると、生き抜く確率があがりそうです。上位20社で2000億円と35%がTop20に集中しています。この記事には出ていませんが、10億円以上調達は100社を超えます。5億円以上の調達(300社程度)に大部分の資金が投下されています。
必ずしもVCから資金調達をすることだけが資本政策ではありませんが、先行投資でexponentialな成長カーブを目指す場合、5億円の調達ができるところまで成長できるかが一つのバーになっているとも言えるでしょうか。数千社を超えるスタートアップの中の上位300社に入れるかどうか。有望企業が増えることで、より企業間の競争(=選別)が進みます。採用競合と同じく、資金調達も相対的な魅力度が徐々に問われるようにもなってきています。