「専門分野の高いリテラシーと素人の常識をもっていることが重要」---ジャーナリストの価値とこれからの課題とは?
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注目のコメント
ソーブル氏との打ち合わせで興味深かった話が、組織と個人の関係。FTでは、同じテーマに関する意見が、個々の記者間でバラバラでもまったく問題ないとのこと。たとえば、アベノミクスに関する評価が、社説とソーブル氏の記事で相違があっても構わない。メディアの戦略次第ですが、これぐらい個が全面に出るメディアが日本にもほしい。NewsPicksはその方向性を目指します。
この部分が特に大事だなぁと、会場で講演を聞いていて思いました。
日本有数のジャーナリストと言われる池上さんが、『一番鍛えられたのは週間こどもニュースのキャスターだ』とよく言っているのもここに関連するかと。
>続いて大西氏は「ジャーナリストの価値は、読者が見たいものを読者になりかわって一次情報をとってくること。また、ジャーナリストは徹底的に勉強するべきで、その分野の極めて高いリテラシーと素人の常識をもっていることが重要になる」と語った。脱線するが「アナリスト」という言葉は「会社員」と同じくらい広い意味を持つと思っている。セルサイドアナリストは有価証券の売買を起こすための分析(=営業のための分析)だし、バイサイドアナリストはリターンを上げるための分析。証券関連でもこれだけ違いがあるし、それ以外に政治アナリストなど色々な「アナリスト」がいる。一番重要なのは、どういうことを、何を目的として分析するか、そしてそれぞれに求められる適正や専門性がかなり違う。アナリストは知見があるから儲けられるのが真であれば、アナリストなんかにせずトレードさせればいいわけで、そうではないのもその証左だろう。
個人的には、セルサイドはマスメディア的な機能が大きいとも思っているが、でもジャーナリストとセルサイドを行き来した人は知る限りおらず、またセルサイドとバイサイドの間でさえも、比率としてはそこまで多くない。
なおセルサイドアナリストだけとっても、種々「芸風」がある。「Aさんは辞書みたいに何でも知っている(けど当たらない)」、「Bさんはテーマ発掘が面白い」、「Cさんはレポートつまらないけど予想正確」など。