三菱商事発のMCデータプラス、知られざる“ユニコーン級"バーティカルSaaS企業とは
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大手企業の子会社に、大きな可能性を秘めたSaaS企業が誕生しています。
・三菱商事の子会社のバーティカルSaaS企業
・設現場の労務安全書類作成・管理クラウドサービス「グリーンサイト」を提供
・グリーンサイトへの登録企業数は60万社、登録作業員数は161万人に上り、建設技能者の半数をカバー
・21年3月期の売上高は35.9億円であり、前年成長率は120%程度
・業界標準として使われているため、小規模事業者の統廃合以外での、解約はほぼない水準
・既に業界の中で利用されることが定着し、積極的な営業を行わなくても成長が続いてきた
今後のさらなる成長に向けて、完璧に見える状況ではありますが、プロダクトづくりの体制には課題がありそうです。
・システム開発を外注している割合が多く、徐々に内製に切り替えている
・スタートアップのようにストックオプションをインセンティブとした採用施策を取ることができない
やはり、「日本の大手組織が不確実性に対峙できるデジタルプロダクトの開発組織を整備することは、非常に難易度が高いということ」が伺い知れます。
今後の成長カーブの角度は、この組織の整備次第だと思います。こちら取材・記事執筆を担当しました。
MCデータプラスは一言でいうとブルーオーシャンをひた走ってきた企業なのだと思います。
今でこそバーティカルSaaSという言葉が出てきていますが、20年前からこの領域にコツコツと取り組んできたからこそ現在のデファクトとなることができました。
SaaS企業と言うとスタートアップが注目されがちですが、同社のようにアセットやネットワークをもった企業にテクノロジーが加わることで各業界のDX化が急速に進んでいくことを期待しています。面白かったです。1999年に前身が設立と書いてありますが、全く知りませんでした。商社が培ってきた各産業の知見やネットワークがとても活きそうなSaasだと思いました。
とはいえ、ニッチな領域だと思うので、三菱商事の「純利益」5000億円にどれだけインパクトを与え得るのかはポイントかと思います。現在は「売上高」が36億円というで、利益は出ていないor数億円でしょうか。今後大きく成長して「純利益」100億円超になれるのか、という観点でグループ経営からは見られる気がします。その成長ストーリーの一環が、近接するB2C領域への展開等なのだと思いますが。