バンクシーの2枚組「少女と風船」競売へ、5億円超の高値も
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バンクシーといえば高額の落札価格に関するニュースなど表層的な部分ばかりが目立っているように感じますが、バンクシーの作品はその内にあるメッセージ性に魅力があります。
一方、社会問題に対するメッセージが込められているとはいえ、もしそれを鑑賞者に正確に伝えることが目的であったならば、アート作品としてだけではなく、言葉や文章も交えて表現するはず。
それをあえて、アートで表現しているということは、鑑賞者の多様な解釈や、鑑賞者の中に生まれる問いにバンクシー自身が意味を見出しているからではないでしょうか。
そこで私が行っているのが、「作品とのやりとり」という鑑賞。
既存の評価や解釈に頼らず、鑑賞者が自分で作品をよくみて、あえて、勝手に解釈します。
「少女と風船」で行ったこともあります。そのときでてきた解釈が実に多様なので、少し紹介します。
「これは、子どもがモデルのブロンズ像。そこを偶然、風船が横切った一瞬を切り取ったシーンを絵に描いた実はユーモラスな作品。」
「少女と風船の姿は万人の目を惹きつける。しかし良くみていると違和感を感じるはずである。これは本当に少女なのか。直立する姿勢や表情からは、風船を追いかける様子はうかがえない。表情からも悲しさは感じられない。むしろ強い意志すら感じる。この絵は万人の常識からの決別を促すことを意図している」
「赤い風船が女の子の指の先から離れて行こうとしています。でも女の子の表情は固く、足は揃ったまま。本気で追う気はないようです。
ハートの風船は大事なものなのに、追いかけないのでしょうか。女の子は、満たされすぎているのかもしれません。大事なものでも、追う気がないのかもしれません」先日バンクシー展を見にいったのですが、バンクシー本人は「こんなもの(自分の絵)に何億もの金を払うなんてバカだ」と言っている、という言葉を思い出します…
バンクシーって誰展は、天王洲で12/5まで開催中ですね。
街並みが再現されるという、大きな会場ならではの展示でした。
https://whoisbanksy.jp/