【必須知識】「赤字=悪」という常識は、もう捨てよう
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ファイナンスの教科書という連載記事の第一回を書かせていただきました。新聞やメディア報道における業績偏重主義。少しでも多くの方に二元論にとどまらない、立体的な会社のイメージをつかんでいただければ嬉しいです。
「赤字」か「黒字」か。この二元論で語られがちな会社の評価ですが、それは人間を男性か女性か等、単純に仕訳しようとしてしまっているステレオタイプのラベリングにすぎないのではないでしょうか。
本来はもっともっと複雑なはずの会社の評価を、そんな単純な二元論だけでしてしまっていい訳がありません。
これからの世の中、会社(=企業)の影響力はますます大きくなっていきます。一人一人の力を超えて生まれきた会社が、国家を超え、地球を飛び出そうとしています。それだけ大きな影響力をもった会社に、一人一人、また社会がどのように向き合っていくか、が重要になってきます。
個人が消費者として、労働者として、投資家として、会社を少しでも正しく評価できるように、コーポレート・ファイナンスの知識は少しは役に立ってくれるでしょう。
少しのファイナンスの知識があれば、会社のパーパス(存在意義)、ミッション、社会的価値、人的資本経営への取り組みなど、未来への貢献余地を見ていくことで、どういう会社に投資すべきで、どういう会社で働くべきで、どういう会社のサービス・商品を購入すべきかが見えてくるのではないでしょうか。
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www.amazon.co.jp/dp/4396617658日本の銀行の企業評価が赤字と黒字をベースにしている以上、赤字を出しつづけながら先行投資をするのはむずかしい。特に2期連続赤字になった時には、管理ポストに入れられてしまいます。
企業の正しい評価ができない銀行、そして日本のVC。もっとビジネスについて勉強しなければならないし、基準を変えなければならないと思います。日本のスタートアップが世界に比べて劣後しているのは、文化を変えられない金融機関が原因ではないでしょうか。「黒字は良くて、赤字は悪い」。こうした感覚は誰から教えられるものでもなく勝手に頭の中に刷り込まれ、これまで無検証にそれを信じてきました。
しかし最近になり、決算が良くても株価が停滞、あるいは赤字でも評価されるなどの現象がよく見られ、その理由を「なんとなく」でしか把握できておらず、明確に答えられずにいました。
そうしたモヤモヤについて、本記事では、シニフィアンの村上さんに4象限と具体的な事例でわかりやすく説明してもらいました。
本特集の取材を通して、メディアにも「黒字や赤字」だけに捉われない新しい財務分析のフォーマットが必要だと感じました。特集のコンテンツで、その一端をお見せできると思います。
本日から一週間、よろしくお願いします。