新型コロナ 妊婦の感染者数 東京で最多に “積極的に接種を”
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接種が望ましいのはもちろんですが、まだ接種の予約がとれない妊婦さんも多数います。本人もご家族も引き続き感染予防を。
そして自治体の方は妊婦さんが重症化リスクの高い妊娠後期になる前に接種できるようご配慮を。新型コロナワクチンに限らず、一部のワクチンは妊娠中の接種が推奨されます。たとえば、インフルエンザワクチンや百日咳ワクチンです(風疹ワクチンなどは推奨されません)。
たとえば妊娠中のインフルエンザワクチンは、
1)子どもの5歳までの健康上の問題に悪影響はなく(むしろ上気道感染、消化管感染、全ての入院を減らす可能性を示唆)、
▷ Pediatrics 2020; 146.
2) 妊娠中にインフルエンザワクチンを接種した母親のほうが、死産の可能性を約半分にする可能性があり、
▷Clinical Infectious Diseases 2016; 62:1221-7.
3)新生児がインフルエンザに罹るリスクを下げる、
▷J Infect Dis 2018; 217(6): 878-86.
といった報告があります。
妊娠中の新型コロナワクチンに関して、
1)子どもの新型コロナへの感染リスクを減らすといった報告もあります。
▷Adhikari EH, Spong CY. COVID-19 vaccination in pregnant and lactating women. Jama 2021; 325:1039-40.
2)妊娠初期でも接種は可能です。
CDCが8月11日に発表した報告では、妊娠20週以前にmRNAワクチンを接種した約2,500人の妊婦において、流産リスクの増加は認められませんでした。これらの安全性の情報が積み上がってきていることから、CDCはむしろ妊婦への接種は『推奨』としています。
▷New CDC Data: COVID-19 Vaccination Safe for Pregnant People
https://www.cdc.gov/media/releases/2021/s0811-vaccine-safe-pregnant.html
とはいえ、現状では若い方々へワクチンが行き渡っていません。
より接種をひろげ、周囲からの感染を減らすことが重要です。妻も妊娠中に1回目のワクチンを接種しています。デルタ株であればなおベネフィットは大きい。科学的根拠のない流言飛語に惑わされず、とにかく打てる時に接種を。政府や自治体も妊婦の優先順位をあげて接種促進・広報をしていただきたい。