スポットコンサルの「ビザスク」、米Colemanを112億円で買収--世界展開を加速
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昨日ビザスクは、米国ENS大手であるColeman社を約112億円で100%買収することを発表しました(https://visasq.co.jp/archives/11967 )
ビザスクは「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに、世界で1番のナレッジプラットフォーム構築を目指しており、本件はこの未来を実現するための重要な一歩です。ビザスクとColeman社の統合プラットフォームでは、アドバイザー数は40万人超、世界7拠点(米国3拠点、欧州1拠点、アジア3拠点)、世界350人体制へと拡充します。
まずは無事にクロージングまでたどりつけるよう、そしてその先にColeman社という強力なパートナーとの事業成長・シナジー実現に向けて頑張ってまいります!いつも応援いただいている株主の皆様には、10月に予定されている臨時株主総会でも私たちの成長戦略をご支援いただけましたら幸甚です!
いつもビザスクをご利用いただいているユーザーの皆様、アドバイザーの皆様、そして本件に関してご尽力いただいている皆様に心より感謝申し上げます。
最後に、今回のような大きなチャレンジに取り組めるのは、ビザスクメンバー全員の頑張りのおかげです。私達が大切にしている6つのvalueの1つに「広げる努力は全員で」というものがあります。みんなの頑張りの全てがビザスクを広げている。新しい成長ステージへ、皆でワクワクしながらチャレンジしたいと思います!
(山田さん、ビザスクの1番目のvalue、「初めから世界をみよう」を紹介してくれて、ありがとうございます!)説明資料を見たところ、非常に分かり易い開示内容でした。
投資家懸念ポイントを押さえてあります。ポイントは以下の通り。
■株主にとってプラスなのか!マイナスなのか!
取扱高(グロス売上規模):2.9倍
EBITDA:3.8倍
調達による株式の増加(種類株含む)1.33倍
① つまりこの時点で、買収によって増加する利益が増える株数割合よりも大きいため、株数が増えた後でも、1株あたりの利益が増えていることを意味しています。
② ただし(!)、説明資料では一切触れられていませんが、約100億円ののれんが生じますので、10年償却で1年あたり△10億円、20年償却でも△5億円営業利益がマイナスになりますので、ビザスクの直近年度営業利益は約2億円ですので、当面営業利益、当期利益はマイナスになる可能性があることを理解しておく必要があります。
③ のれんの償却期間は20年を狙ってくることが予想されます。(その後、IFRSの導入があるかもしれません)
■100億円ものキャッシュをどのように調達したのか。
① 40億円の借入。みずほ銀行から長期借入を行っています。M&Aの交渉が進む中、借入交渉も並行して進んでいたことが想像されます。ビザスクを応援しようという姿勢でご担当者が必死に審査を通したのだと思います。Nice execution! (懐かしい)
② 次に75億円の金融投資家1社からの種類株での調達。この種類株は3,724円(足元の時価)で普通株に転換できますので、今後株価が上がれば金融投資家は転換すればリターンで出ます。また毎年3%の配当が約束されているので、現在配当可能利益ほとんどありませんので、将来まとめてリターンとして入ることを想定していて、セットのストックオプションとトータルで金融投資家として「買い」だと判断したのだと思います。
③ 次に約14億円のColeman経営陣からの調達で、ビザスクと同じボートに乗ってもらうというものです。詳細は割愛しますが、Coleman経営陣は実質買収代金から払う形と思われ巧みなストラクチャーです。
総論としては、銀行と金融投資家からこれだけ調達し、M&Aを実現させたビザスク経営陣は素晴らしいと思います。
さぁ、グローバルカンパニーを目指して、世界に名をとどろかせんとする、この偉大なチャレンジを、心より応援しています。ビザスクのColeman買収、小が大を買う買収でその大胆さもさることながら、買収後のガバナンスストラクチャーが綺麗。
Coleman経営陣にビザスクの株を持たせて、更にお互いのboardにたすき掛けで役員派遣。
両者の事業体を独立で残しながら本気でシナジー創出のためのPMIを行う覚悟がつたわってくる。
Debtと優先株を組み合わせるこれだけの買い物をdilutionを抑えて実行しているのはさすがの一言。
そして何より創業当初から掲げていた「初めから世界をみよう」に対して小さい時から本気で向き合い、着々と種まきしつつ、この規模での実現に漕ぎ着けていることが凄い。