EV大国の中国で顕在化、次の環境問題は「廃棄EVバッテリー」
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EV用だけでなく、全てのバッテリーは、適切なリサイクルと廃棄処理をしないと、重大な環境汚染の原因となります。
(以下、記事中から引用)
中国はすでに、広東省で発生した、バッテリー廃棄物に関連するマンガン汚染への対応を余儀なくされている。また、リチウム電池が劣化して膨張や液漏れなどが生じる状態になると、フッ化水素などの有毒物質が生じうる。
北京理工大学のウー・フェン(Wu Feng)教授は、電池の毒性のレベルをこう説明している。「20gの携帯電話用電池ひとつで、標準的なスイミングプール3つ分の水を汚染し得る。陸地に廃棄されれば、1平方キロメートルの面積を50年にわたって汚染する」
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません
注目のコメント
うーんバッテリーの毒性といっても指摘しているのはNiやCo、Mnといった金属元素で、基本的にこれらは酸化物とその塩になっているので電解液(又は電解ポリマー)を適切に処理すれば問題無いはず(途中から記事が読めなくなったので指摘は根拠あるのかもしれませんが)。
また中国の廃バッテリーの対策は既に始まってます。先日も日本のコンソーシアムが数十種類の異なるバッテリーのSOC/SOHを瞬時に判定してリユース・廃棄する取り組みの成果を発表しています。
(参考)多種多様な駆動用バッテリーの残存価値を評価、日本総研が中国で実証へ
https://newspicks.com/news/6029426
問題はリサイクルで、中国では日系メーカーの湿式精錬技術を使ってリサイクルを進めようともしています。翻って米国では元テスラのRedwood Materialsが資金を調達して静脈フローは確立してますが、リサイクル技術はイマイチ良く分かりません。一旦酸化物になった金属を元に戻すのはまさに精錬で、鉱物からよりもエネルギーが必要でしょう。
これらの問題を今更指摘するのもおかしな話で、バッテリー業界はまだ見ぬ次世代電池や錬金術のようなリサイクル技術を基にして、大量に生産することになります。
テスラのベルリン郊外のギガファクトリーは森林保全のルールなどで建設に時間がかかってましたが、他のギガファクトリーで環境負荷や廃棄処理の問題で対応を迫られたケースは聞いたことがありません。
実は中国の廃バッテリーの方が実物が出回っていることも有り、いち早く対応し始めているとも言えますし、一方で鉱山の土地改良の問題も見過ごされたままになっています。
電気を貯めることの社会的コストを見積もる機関も余り聞きません。EV(バッテリー)狂想曲を正しく導くメディアが出てくるか。EVにすれば環境問題が解決する訳では無いので、安全性や標準化といった問題も含めて業界全体の透明性と正しいコストをつまびらかにすることも必要だと思います。問題なのは様々なメーカーが規格や組成表記の無いバッテリーを、
次々利用していたことに尽きます。
中身不明のバッテリー処分は困難ですが、
リサイクルは不可能レベルになります。
バッテリー毎に組成・仕様表記の義務付けをしてほしい。
中国では大小様々な企業からバッテリーが販売されるので、
安全性のあるものから危険な物まで無数に存在。
1日も早い対策を願うばかりです。EVバッテリーの再利用、廃棄処理は従来から検討されている。トヨタホームとパナホームなどが連携しているのも、そういう理由も視野に入れていると思う。
モバイルバッテリーの廃棄では、ゴミ収集車が火災を起こすなどの問題も起きている。廃棄EVバッテリーの不法投棄だけは避けたい。