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一方で、これが国力につながるかというと、マイナスにしかならないと考えます。
こんな環境だろうと、賃上げは100%賛成です。
一方、休業手当ては反対。株価は最高、利益最高もゴロゴロいます。もう1年半もたっており、いまだに何もできていない経営者は経営者ではないと考えます。従業員を守るために必要なことは、その企業に従業員を手放してもらうことです。
今回のことで補助金でしか生き残れない企業は、遅かれ早かれ逃げきれないでしょう。従業員も未来のある若手ほどに理解して動き出します。それを見て、中堅層も実力のある人から動きます。市場に通用する仕事の仕方をしてこなかった、教えてもらえなかったこれから退職迎えていくシニア層は年金も乏しく逃げ切れませんが、唯一の道は若手に日本全体を引き上げてもらうことです。
今縛りつかないことが、結果将来をハッピーにする。
しかし、これを腹落ちして行動するのは難しい。
結果、この記事のような政策に落ち着くのは致し方なし。
選挙で政権が多少は安定して、将来性のある政策を打てるようになることを期待します。
新型コロナウイルスが猛威を振るった直後、米国では失業率が4%弱から15%に一気に上がり、仕事の無い企業から仕事のある企業への人材移動を伴いながら次第に下がって行きました。この間、米国の賃金は上昇しています。
雇用調整助成金で企業を支え解雇を防ぐ日本では失業率は殆ど上がらず、社内失業状態の休業者が2百万人から6百万人に一気に増えました。6百万人といえば失業率にして10%近くに及びます。その後、企業は残業を減らしボーナスを減らし仕事を分け合う形で休業者を減らしましたが、当然ながらこの間、賃金は下がっています。補助金を得て余剰な労働力を出向させることも出来ますが、これとても、覚悟を決めて仕事と賃金原資のある企業に移るのと、生産性の面で大きな違いがある筈です。
雇用調整助成金は、コロナ禍の中でさえ人手不足感の強い我が国で、生産性が低く仕事が無い企業の従業員の賃金を、雇用保険料と税金を介して生産性の高い企業が肩代わりする制度です。一見安心・安全に見えますが、中長期的に見て生産性と賃金の両面で米国に差をつけられるのは避けがたいように感じます。
賃金は企業が生産性を上げてこそ増えるもので、賃金を上げたら生産性が上がるものではありません。最低賃金の引き上げで生産性が上がるとすれば、最低賃金に耐えられない企業が従業員を手放して生産性の高い企業に人材が移るから。しかしそれでは生産性の低い企業に嫌われます。雇用調整助成金と業務改善助成金で賃金を補填したら嫌われずに済みますが、生産性の高い企業の負担で生産性の低い企業の従業員を守る雇用調整助成金等の悪い面が如実に残ります。
最低賃金の引き上げは財政負担なく国民に“いい思い”をさせられるので諸国の政府に好まれますが、最低賃金の引き上げに伴う人件費コストを雇用調整助成金や税金で賄うくらいなら、引き上げない方が我が国の生産性の向上と中長期的な賃金の上昇に貢献するように感じます。 (・・;ウーン