感染者の4分の3がワクチン接種者、米当局が分析結果
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「感染者の4分の3がワクチン接種者だった」と聞くとワクチンが効かないような印象を受けますが、仮に対象地域のワクチン接種率が100%なら、接種済み者の感染率が如何に低くとも感染者の100%がワクチン接種済みになるはずで、ワクチン接種がどの程度感染を防ぐかをこの記事から読み取ることは殆ど不可能であるように感じます(・・;ウーン
ワクチンは重症化と死亡を抑えることが主眼ゆえ、接種を終えたあとに一定の“ブレークスルー感染”が出ることはつとに言われていましたし、デルタ株(=インド株)の感染力が強いことも事実でしょう。とはいえデルタ株の感染が確認された人のうちワクチン未接種者が55%に達するのに対し、2回接種した人は13%との報告がデルタ株への効果が低めとされるアストラゼネカ社製が主体の英国で出ているそうなので、ワクチン接種がデルタ株にも効果があることは間違いないように思います。また、米疾病対策センター(CDC)はブレークスルー感染による入院は1億6100万人のうち5601人、つまり28744人に1人の0.0034%に過ぎないといったデータも出しているようです。
状況を正確に知るためには「感染者の4分の3がワクチン接種者だった」ということだけでなく、対象となった母集団でワクチン接種済みの人が何パーセントいて、感染しなかった人のうち何パーセントがワクチンを打っていたか(あるいは打っていなかったか)という数字も必要です。
それを伝えず「感染者の4分の3がワクチン接種者だった」というだけでは、結果の当否はともかく、ワクチンの無力感を必要以上に強調する印象操作と言われても仕方ないように思いますけれど・・・ どうなんでしょう (・・?
注目のコメント
クラスターの報告なので、タイトルの数字を地域全体や国全体に適用してしまうと、誤った考察を導きます。
特定のクラスターでワクチン接種者のブレイクスルー感染が多数生じたことは、日本で言うところの「三密」やそれに近い環境を作ってしまえば、デルタならワクチン接種後でも容易に感染伝播を起こすことを示唆します。
一方、全米で見れば、入院患者の97%がワクチン未接種であり、ニューヨーク市のNorthwell系列の病院でも85-90%がワクチン未接種者であることを報告しています。
ワクチンは、感染も発症も防ぎます。しかし、これは100%では決してありません。そして、デルタではそれらの効果を弱められてしまうようです。それでも0ではありません。また、重症化予防の効果はデルタに対しても未だ高く維持されているようです。
しかし、仮にブレイクスルー感染を起こしてしまった場合には容易に感染伝播をさせてしまう可能性があるようです。このことから、インドアでのマスクの指針が再開されました。
これらの考察に、誤解のないようにしてください。このように、ワクチン接種すれば重症者や死者数は減らせますが、感染者数はそれなりに出ますので、結局は人口当たりの感染者数が英国の10分の一以下なのに逼迫してしまう医療提供体制を拡充させない限り、日本でコロナと経済を両立させるのは無理だと思います。