フランス 「ワクチンパス」提示義務化の法案が可決（テレビ朝日系（ANN））

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• 工藤 郁子

  大阪大学社会技術共創研究センター 招聘教員

  ・2021年07月28日

  日本でも始まった「ワクチン・パスポート」ですが、フランスで関連法案が成立し、医療従事者に対してワクチン接種が義務化され公共空間（レストラン、カフェ、バーなど）での「健康パス」提示が求められるようになります。
  
  ただ当初案は、ワクチン接種を加速させるために、医療従事者に限定せず、検査済み「陰性証明」やワクチン接種履歴に関する「健康パス」提示を要求するものでした。
  しかし、パリなどの都市で161,000人が法案に抗議するデモに参加したこともあり、一部縮小する形で成立することになりました。
  医療従事者がワクチン未接種の場合の対応について、当初、解雇処分が検討されていましたが、給与停止に変更されました。また、大規模な商業施設での義務化は、自治体ごとの判断に委ねるなど世論にも配慮した形です。
  
  その背景には、プライバシーへの懸念や差別・格差拡大へのおそれなどガバナンスの問題があります。