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塩野義、コロナ治療薬の国内第I相臨床試験を開始

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    専修大学 商学部教授

    企業発表は、臨床第1相試験といわれる、臨床試験としては最初に行う試験に関することです。このステージでは通常、健常成人男性に対して投与され、厳重なモニタリング下で主として体内動態(血中濃度など)と安全性の確認が行われます。この試験の成績において安全性上の懸念が許容範囲であれば、規模を拡大して、臨床第2相試験で有効性を確認します。

    臨床試験の最初期のステージであり、ここまではヒトでの有効性の確認はまったくなされていない段階です。しかし、ウイルスの増殖に必要な酵素(プロテアーゼ)を選択的に阻害する薬効を有し、類似の作用機序を有する医薬品は、抗HIV薬としては汎用されています。

    通常ですと、製薬企業はこの段階の「医薬品候補」はいくつも抱えており、一般的にはここからの道のりは遠く成功確率も高くないため、積極的にプレスリリースを行うことはありません。しかし、新型コロナウイルス薬に関しては日本の政策ポリシーに著しい変化がみられ、日本で臨床効果が確認できていない場合でさえ簡易に認可を出している事例が相次いでおり、この医薬品についても、安全性がある程度確認できれば、ごく少数例の臨床成績で特例承認される可能性があるでしょう。

    抗ウイルス薬関連としては、日本では、当初エボラ出血熱に使われていた「レムデシビル」(ギリアド・サイエンシズ)が新型コロナウイルスに対する抗ウイルス薬として認可が取れています。より系統が近い既存抗ウイルス薬「ロピナビル/リトナビル」(アッヴィ)は、HIV感染症の治療薬として国内でも承認を取得していますが、海外の臨床試験において投与群とプラセボ群の死亡率に有意差が見られず、抗コロナウイルス薬としては承認に至っていません。

    いまのところ、新型コロナウイルスに特化した抗ウイルス薬が存在しないため、臨床試験の成功が期待されます。


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