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サステナブル観光は、過剰観光やそれに付随するごみ問題などの深刻化で、パンデミック前にもすでにその重要性が叫ばれていましたが、コロナをきっかけに多くの消費者に浸透し、2021年以降の観光では無視できないものになると見られています。
ボランティアなどと似た感覚があると思います。
オランダでは水路のゴミ拾いツアーなどもありますが発想次第で環境はコストから収益にも変えられますね。
https://ampmedia.jp/2019/10/05/plastic-whale/
この点で、事業の健康的な存続を意識して、サステナビリティやSDGsに向けた活動をする事業者と同じ目線が必要だと思います。
生物多様性、自然保護、ごみ問題、水問題、温室効果ガスの排出など、サステナブルツーリズムには様々な観点からのアプローチが必要でです。リーダー的な事業者が一部出来るところから取り組むことも素晴らしいですが、全体の状況を把握したうえでマネジメントできる存在も必要だと考えています。
観光施設やホテル、飲食店などの事業者、交通機関、旅行サービス提供事業者、自治体などのトータルコーディネートをしつつ、スタートアップ企業等の技術をうまく取り入れたツーリズムをマネジメントすることが今後のチャレンジになると思います。
世界観光機関のレポート「オーバーツーリズム 想定以上に成長する都市観光の実態理解と管理について」(2018年)では、オーバーツーリズムは「各観光地のキャパシティと管理のアンバランスを打開する観光マネジメントを、適切に行うことによって解決できる」と述べられています。
ここからもわかるように、各観光地のキャパシティとはなんなのか、という理解からスタートすることが肝要と思います。
ハードインフラや自然環境といった物理的なキャパシティ、そして地元住民の心や文化といった精神的なキャパシティの両面があるでしょう。それを理解し、観光地と旅行会社が互いに歩み寄り、真にサステナブルであることを目指すのは、決して一朝一夕でできることではない。
業界リーダーは率先して地域との、あるいは自然との関係づくりに取り組むべきでしょう。
サステナブルツーリズムは、観光産業が発展していくためには、欠かせないものになるでしょう。
『環境への負荷軽減』だけにとどまらず、『地域住民との共生』ですとか、『野生動物保護や自然資源保護財源として観光収入が回っていくこと』など、さまざまなアプローチ方法が、サステナブルツーリズムには、存在します。
環境への負荷軽減に関しては例えば旅行エージェント側も、事前に、複数泊の場合のベッドリネン交換有無を尋ねる項目など作ることができれば、旅行者側も意識が上がりますし、場合によっては価格メリットに反映可能ですし、事業者側もクリーニングに必要な人員の増減に前もって対応できるなど、あるかもしれません。
観光客、旅行会社、地域、事業者全員で、取り組むべきなのがサステナブルツーリズムです。
単にホテルによる環境インパクトだけではなく、マスツーリズムが地域コミュニティにネガティブなインパクトを与えてきた反省を踏まえ、旅行の目的地としての地域を持続可能にしていくという観点も含め、持続可能なツーリズムとは何かという考え方を提示しています。
日本ではまだGSTCに基づく持続可能な観光の認証制度があるわけではありませんが、基準を参照しつつ、釜石市などでサステナブルな目的地を目指す取り組みが行われており、同市は世界の持続可能な観光地top100に選ばれています。
ハワイでもレスポンシブルツーリズム(旅行者に責任がある)ような取組をされていますね。
https://www.allhawaii.jp/malamahawaii/
平均気温や海面上昇や台風のボリュームや頻度を低下させるのは、実は個々人によると言うことをどんどん可視化していって欲しいですね。
ブランディングがほとんど機能していない日本国内の小規模事業者では、消費者との接点の大部分を占めるオンライン予約サイトが対応していないと取り組みを知らせることができないのが現状です。
逆にいうとブランディングの重要性が増しているとも言えそうです。