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人は誰もが同じように1日24時間があり、寝食を忘れて打ち込むなら人の2倍の効率で、2倍の時間をかけた方がいいに決まっています。
これは仕事はさせられるもので、シンドイものだと思っている人たちには到達できない感覚でしょう。
ほとんどの人は参考にする必要ないと思いますが、そのことに真剣に楽しんで向き合っている人を邪魔しないで欲しい。
バンカー時代に、残業規制によって新卒が18時に強制的に帰宅させられ、アクセスを監視されていたのは虚しいだけでした。
1日8時間で同じパフォーマンスが出せれば、誰も文句は言いません。しかし、同じパフォーマンス出せるなら、本人にとっては1日16時間やった方が成長します。
体力的にも若いうちしか1日16時間、365日やれず、歳とともに物理的に困難になってくるので、スーパートップを目指すなら、若いうちはそれくらいやった方がいいと私は思います。残業時間が月300時間とかなっていた時代が懐かしい。
そして、現代において、目指す必要はまったくないのも真理であることは付け加えておきます。食うにはまったく困らないので。
おそらくポイントは家族構成や体力などのダイバーシティによる個人差を考えると全員が2年半で習得する必要はなく、5年とか2.5年よりも長い期間で習得するオプションが与えられるかどうかだと思います。
もう一点は、新しいアイディアやビジネスモデルといった時間だけでは測れない定性的な要素も捉える必要がある点です。
いまだに、この手のカビ臭い発想で蹂躙されてる投資銀行の若手は多い。
今の我が国の風潮からするとこうした発言を否定的に捉える人が多いだろうことは容易に想像がつきますが、やらされ感の強い仕事を長く続けるのは無理として、自分が本当に興味を持ってやりたい仕事、このスキルを高めることが自分の未来を拓くと信じる仕事は趣味と同じで幾ら頑張っても精神的に疲れることがありません。化石のオッサンの昔話と揶揄されることを承知で敢えて言い添えれば、人生の一時期、終電に間に合うのは月に数日だけで、場合によれば週末も仕事を持ち帰ってやっていた私も、結果としてたいした未来は拓けなかったものの f^^; 、長時間働くこと自体に苦痛を覚えたことはありません。
働き過ぎを嫌ってインベストメントバンクから去る若手が増え、賃金を引き上げる必要が出ていると聞き及びますので、アードーズ氏の発言にはそうした動きへの牽制もあるのでしょう。しかし、永続雇用を基本とする雇用規制の中でキャリア(仕事と働く場所と時間)選択の自由を実質的に失ってやらされ感が高まり、労働時間の削減こそが正義という風潮が広がる昨今の我が国で、自律的にスキルを高め自らキャリアを切り開くことの意味合いを問い直す一つの機会ではあろうかと思います。いつの時代にも、未来に向けて自分を磨く相応の努力は必要です、たぶん (^^;
時間ではなく経験値と知識の習得で捉えた方が正確です。
弁護士の世界でも、1年に数件しか処理していない人物と数百件処理している人物では、同じ1年でも全然違ってきます。
時間を基準にすると「ダラダラ残業」につながりかねません。
12時間✕6日✕52週✕2.5年=9,360時間
トレーニングを2-3年に縮められるという根拠は、本当にただの1万時間の話なんですね。
1万時間に脳科学的、生物学的な根拠はあるのでしょうか。
タイピングなどよのように、最初は一つ一つ動作を確認しながらフィードバック制御をしていた脳が、予測をしながらのフィードフォワードに切り替えるまでには、ある程度の時間がかかり、
また、筋肉は約1年、血液は120日、入れ替わるまでに一定の時間がかかります。
個人的には、習得しなければならない動作、知識、思考様式、身体作りなどを含めて、たまたま多くの分野でのエキスパートになるまでの時間が1万時間なのだと思っています。
若者はなぜ3年でやめるのか、と、かつては言われましたが、
激務でやめた若者は、3年続けられたら立派なエキスパートなのかもしれませんね。
どの分野においてもプロフェショナルとして報酬を得るに値する技能や専門性を習得するには一定以上の時間と密度での集中的な取り組みが必要であることは間違いないように思います。
ただ、仮に記事内でも言及されている「1万時間の法則」を前提とするのであれば、全ての若手職員に3年以内の習熟を義務付けるのではなく、それぞれのライフスタイルや考え方等に応じて、最適な選択肢を柔軟に用意することが経営側に求められる時代になっているように感じます。