二酸化炭素を出さないアンモニア燃料の発電 研究開発進む
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イメージはさておき、アンモニア発電は石炭火力発電所を温存しつつ脱炭素化できて、水素ほどコストがかからないという日本発の起死回生技術です。
天然ガスパイプライン供給に適さない東アジアを中心とする一部地域でしか成立し難いという意味では、かつてのLNG技術を彷彿とさせます。
アンモニア石炭混焼の試験は2014-2019年のSiPでもやっていたので、NOx抑制等ある程度は検証済みです。
MHIが検討中のアンモニア100%ですが、アンモニアは燃焼速度が遅く着火しづらいので、H2やCH4を少し混ぜるなどのやり方も検討されています。H2はアンモニアから生成する事もできます。
https://www.jst.go.jp/lcs/pdf/fy2018-pp-03.pdf
アンモニアがグリーンかと言われれば、太陽光や風力はそもそも緑ではなく、バイオ燃料がバッシングされる昨今では「はてグリーンとは?」となりますね。グリーンとはなにか。緑のたぬきか、グリーン関数か、百合子グリーンか。そのアンモニアはどうやって作る気ですか。
*グリーン水素が作れないとグリーンアンモニアも作れないので、つまり大事なのは発電燃料の種類ではなく水素のエネルギーソースなのですよ。
「環境問題についてコメントしたいなら知っておいたほうがいい化学反応」
https://note.com/yizutsu/n/nd60d4ed9e438アンモニアと言われると、未だに理科の実験で嗅いだあの臭いのイメージが先行してしまってなぜか「クリーン」という言葉と結びつきにくいのですが、それはさておき。
1世紀前は、農作物供給量を人口増加に追いつかせるためにアンモニアを主原料とする窒素肥料が開発されましたが、またしてもアンモニアは注目の的ですね。特に、既にアンモニア生産量は化学肥料を中心に世界で600億ドル程度生産されており、農業大国、もとい化学肥料関係企業にとってはビジネスチャンスでしょう。その意味では、今年始動した日米クリーンエネルギーパートナーシップの協力対象に(水素とともに)アンモニア燃料の発電も含まれている意義は大きそうです。
IHIは、既に液体アンモニア燃料を安定燃焼させる技術を開発した東北大学、そして産業技術総合研究所とともに、化石燃料が主体のガスタービン(既存の発電所施設)で液体アンモニアを活用する研究開発も進めています。既存の重電業界のプレイヤーにとっては、コスト面でやはり「既存の発電所を稼働させながら脱炭素を目指す」というのが大きなポイントでしょう。
関連ニュース:2021.2 三菱商事と三井物産の燃料アンモニア戦略
https://newspicks.com/news/5607380