託されたソニー再建 平井前社長が探し続けた言葉
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ここね。。。現実だよね。バッテリーの人たちは村田製作所さん。まだまだ踏ん張れているのでは。ディスプレイを担当していてJDIに行った人やNote PCをやっていてVAIOに行った人たちは更に大変だったのでは。
(以下抜粋)
ただ、現実はきれい事ばかりではなかった。明日のソニーを育てる一方で、目の前の赤字を食い止めるため事業売却と人員削減は避けられない選択肢だった。そのしわ寄せを受けるのは経営陣ではなく現場だ。こんなことがあった。
神奈川県厚木市の研究開発拠点が毎年開く夏祭り。平井氏は毎回短パン姿で顔を出していた。家族連れの社員が平井氏の姿を見つけて「記念撮影してください」と言ってきた。撮影に応じると、こんなことを伝えてきた。
「実は僕はバッテリーの開発をやっています。つまり、売却される対象です」
これには返す言葉に詰まった。いったいどんな心境でリストラの判断を下した自分と一緒に写真に納まったのか……。
「平井はエレキを知らないから、〝外〟から来た人間だから簡単に人が切れるんだ」とよく言われました。とんでもない。社内でも社外でも、つとめて笑顔でいたけど心が痛まないわけがない。誰だってそんな(リストラなどの)決断はしたくない。でも、私がやらないとまた先延ばしになってしまう。
言い訳や愚痴はなし。経営者はなんと言われても結果を出さないといけないんです。この時の社員には、ソニーに対する貢献に感謝の気持ちを伝えるのと同時に、なぜそういう判断に至ったかをその場で伝えました。それが最低限の礼儀だと思ったからです。
平井氏が経営をかじ取りした6年間でソニーの連結従業員数は16万2700人から11万7300人にまで減った。実に3割近い4万5400人がソニーを去ったのだ。平井氏は事業売却の際には交渉の前提として当面の雇用の確保を求めたが、不本意な思いで職場を後にした人も数多いことは言うまでもないだろう。こういった事を繰り返す事で組織は強くなるんでしょうね。そのサイクルが恐らくは欧米企業と比較すると遅い。けど、それが良さでもあると思う。画像素子も大きく貢献してると思うけど、維持できるように頑張って欲しいし、スピンオフした事業も、それはそれで成功してほしい。