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数年前にソニー経営陣が、OBから色々言われて迷惑そうだなと思っていた。当時、ソニー現役の友人も、OBが主催する勉強会やゴルフ・飲み会等で色々と言われると嘆いていた。それらの影響力を受け流し続けて、結果が出てきたのは素晴らしい。

リスクも取らず、そもそも低迷する現状を作ったOBが出てきて、「ぼくのかんがえたさいきょうのソニー」を懐古趣味で好き勝手に言うのは無責任に過ぎる。責任を感じて本気で改革したいなら、提言書送ったり雑誌に面白おかしく取り上げられたりするのではなく、ファンド等と組んで当事者になれば良い。

この一連のOBの振る舞いは、自分の引退後の身の振り方を考えるのに、とても良い教材にはなった。
痛快。何をどう言っても平井さんは結果を出した。利益をあげて、株価を押し上げた。批判やノスタルジーでは飯は食えんのよ。切り離された人たちにもまたそれぞれの挑戦がある。嫌なら自分が戦いたいフィールドに飛び出せばいいのだ。

(以下抜粋)
パソコンで一時代を築いたVAIO(バイオ)の売却を発表した2014年のことだった。ソニーの初代最高財務責任者(CFO)であり、井深大氏・盛田昭夫氏の創業期から同社を支えてきた伊庭保氏から複数回にわたって提言書が届くようになった。平井氏に直接面会せよとの要求も届いたが、平井氏はあえて無視していたという。
「書状には少し目を通すこともありました。でも、書かれていることは一言で言えば「昔は良かった」とか「エレキを軽視する経営はけしからん」といった内容でした。私を含む経営陣への退任要求を含むものもありました。」
「いまさらそんなことを言われてもノスタルジーでしかない。いつまでも「ウォークマンを生み出したソニーであれ」では通用しないんです。なんと言われても結構だが、良い伝統は残しつつ、次の時代に向かうために変えなければならないところは変える、というのが私のスタンスでした。」
先輩、OB、祖業など歴史問題は、感情・価値観も絡むしとても対処が難しい。その方たちが言っていることにも一理あることもあるが、正解は実行者によって変わる。でも、何かを進めるときに反対が表面化すると、賛成していない方はそちらに寄っていき、フォーカスできない、組織内分断が発生する。そして、それは個別で見ると雇用なども絡んで合理性がある。
敬意を払ったり尊重することと、維持することは違う。尊重はしつつも、すべき意思決定と執行をすることは、時代環境も変わる中で企業が継続するためには、必要なことだと思う。

当時のPickは下記。そこでの出井氏の「OBが総会前にメデイアに意見出す事止めましょう!」というコメントは重いと思う。出井氏も、映画事業で障害となっていた過去のハリウッドの重鎮たちを切り離したりすることを行われた実体験からくる部分もあるだろう。
https://newspicks.com/news/992222

提言原文
https://newspicks.com/news/998126

そして当時の伊庭氏へのインタビュー。
https://newspicks.com/news/1567117
https://newspicks.com/news/1569283
日本の凋落した製造業では、過去の偉業を支えてきたメカとエレキの部門がソフト隆盛の時代である今でも圧倒的な力・社内政治力を持っているものです。

だからソフトウェアの時代だ、IoTだ、と言われているにもかかわらず、踏ん反り返っているメカ・エレキとソフト部門の反りが合わずに低迷しているわけです。

最初に風穴を開けたのは日立でしょう。“ラストマン”の川村さんがソフトに振り切って、その後「ルマーダ」を軸に据え、それ以外はメカでもエレキでも売却しています。

ソニーほどの企業でさえ例外はなかったというわけですが、こういう局面を打破できるのは、傍流で力を発揮してきた空気を読まないリーダーなんですよね。

懐古主義に浸りたいOBは新橋のガード下に集って管を巻いといてください、と。

そういう意味では平井さんという社長をあのタイミングでトップに迎えられたソニーはラッキーでしたし、再生すべくして再生したと思います。
平井さんが社長に就く前、ソニーの若手から「提案しても潰される」というぼやきをよく聞きました。平井さん後は逆に若手が新機軸を繰り出す姿が目立ちます。どう空気を換えたか。いま平井前のような日本。進路を学びたい。