中朝首脳、関係強化を確認 友好条約60年で祝電交換

コメント

選択しているユーザー

• 小原 凡司

  笹川平和財団 上席研究員

  ・2021年07月12日

  北朝鮮は中国に対して不信感を持っていますが、国内の食糧難を克服するために中国の支援に頼らざるを得ないでしょう。背に腹は代えられないのです。
  中国にとっても北朝鮮は重要です。中国が台湾武力侵攻のような武力行使等を南シナ海や台湾周辺で行おうとすれば、北朝鮮に、日本や韓国に対する挑発行為をとらせるでしょう。自衛隊や米軍が北朝鮮に対応し、十分な兵力を南に向けられなくするためです。
  中国と北朝鮮は相互に必要としているのだと言えますが、北朝鮮の対中不信感がなくなった訳ではなく、中国も政治情勢が必ずしも安定していない北朝鮮に懸念を持っていると考えられます。現在は友好関係を演出している中朝両国ですが、その関係は常に注視しておく必要があります。