【最前線】マリファナの次。「幻覚剤」にブームの兆し
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幻覚剤(サイケデリックス)には負の側面はもちろん伴うものの、そのポジティブな面に焦点が当たり、いま幻覚剤を活用した医療が注目を集めています。今週は、Quartzの英語版の特集シリーズ<Field Guide>から、「The rise of psychedelic medicine(https://qz.com/guide/psychedelic-medicine/)」をお届けします。
Quartz Japanで今日夕方お届けしたニュースレターでは、本特集から、注目のスタートアップを紹介しています(https://qz.com/emails/quartz-japan/2031974/)。日本ではなかなかイメージできないものの、ビジネスのダイナミクスが動き始めています。
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確かに人は一定の確率で壊れる。だからこそ、そのための策を必要とする。しかし、だからといって限度がある。
そして考える必要がある。
人を蝕む手法で幻覚を見せることでしか精神を平常に保つことが出来なくなった人がいたとして、世界の全ての国でそうした人を受け入れるべきなのか、ということを。私は違うと思う。
百歩譲って医療用に限ってならまたしも、その厳格な管理ができるかは私は疑問である。
大麻・マリファナに関しては、その毒性や文化面等との兼ね合いから分かるが、もう1歩踏み出して良い状況では無いと少なくとも今は思われる。PTSDの理論として有名なポリヴェーガル理論では、PTSDとは、「安全な状況下でも、危険な状況だと誤認識して、闘争/逃走反応を司る交感神経や、絶望的な状況を生き残るための凍りつき反応を司る背側迷走神経が優位になった状態」だと言われます。
PTSDに関して興味深いことはいくつかあり、
例えば、PTSDの原因となる出来事があったあとに、テトリスなどの視覚的な認知リソースを消耗するゲームをプレイすることで、罹患率を大きく下げることができるそうです。
また、PTSDの治療として有名なEMDRは、患者の目の前で指を左右に振り、眼球を左右に動かす両側性刺激を与えながら、PTSDの元となった記憶を想起するというステップを踏みます。
両側性刺激は、眼球ではなくても、触覚刺激(交互にボタンを押す)や聴覚刺激(左右の耳に交互に音を聞かせる)などでも効果があることがわかっています。
理論的な解明はまだなされていませんが、
右脳と左脳の間にある情報の統合が影響を及ぼしている可能性は示唆されており、幻覚剤はここにアプローチをするのかもしれないと思いました。
ただ、いずれにせよ慎重なアプローチが必要な案件だと思います。
近年は、VRで幻覚を体験するアプリもありますが、そうしたものでも効果があるのか、気になります。