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エーザイ・バイオジェンの認知症薬、FDAトップが承認過程の調査要請

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    専修大学 商学部教授

    医薬品の認可プロセスでは、(1)病態発生の原因と認可を受ける医薬品候補がこれを抑制的に作用する理論が明確にされていること (2)医薬品候補を投与した場合「用量に依存する」効果を発揮すること (3)二重盲検法などを用いできるだけ人為的バイアスがかからない方法で臨床試験を行って客観的な結果が出ること (4)事前に予測した「研究仮説」に基づく臨床試験計画からの結果のみに基づいて臨床成績を判断する、ことなどで科学的に「成績の質」を保証します。

    当該医薬品は、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるたんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」を除去する効果があるとされる医薬品ですが、この原因説には異論もあり、その中で、上記(4)に関連して、当初の臨床試験成績で承認の判断に至らなかったところ、事後解析により特定投与群で「有効」と判断し承認されたというものです。確かに「アデュカヌマブ」は、優遇されているように見えます。

    試合後にゴールポストの位置を変え、「得点していた」とするようなもので、「結論ありき」へのお墨付きを容易にします。このような手順で医薬品が認可されることは、通常ではありませんが、新型コロナ・ワクチンの認可プロセスでは、日本でも基準の事後変更が行われていました。このような事例に、(是非は別として)政治が絡んでいると考えるのは自然でしょう。

    当該領域は、アルツハイマー患者団体からの要望が極めて強いことが知られており、政治的な力が働いて認可誘導されたと思われているのではないでしょうか。要望を重視するか、科学的判断を重視するかの狭間での興味深い課題です。今回の判断に抗議し、科学的な見地から審議する使命をもっていた数名の審議委員(科学者)が辞職しています。崇高な矜持として理解できます。

    FDA長官は、「独立した評価がなされたかの確認は、製造業者と機関の審査スタッフの間で発生した相互作用がFDAの方針と手順と矛盾していたかどうかを判断するための最良の方法であると信じています。」とツイッターでコメントしています。承認申請した「米バイオジェン」の関与も疑っているようです。

    関連記事
    「アルツハイマー薬、米で承認=世界初、エーザイが共同開発」(時事通信社2021年6月8日)
    https://newspicks.com/news/5915122?ref=user_1310166


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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    過去の薬剤と比較しても、何をどう差し引いても、今回のアデュカヌマブの承認には首をかしげるところが大きいですので、こういった動きが出てくることこそむしろ自然とすら感じます。

    この認知症薬は、その働き方から期待はされているものの、今示されているものは、改善とも呼べないような効果のみであり、臨床的には既存の認知症薬よりもむしろ小さな効果です。さらに、約3割に脳の出血やむくみといった副作用が見られており、リスクという意味でも非常に懸念が大きいところです。

    あらゆる薬剤と同様に、有効性とリスクを天秤にかけたとき、この薬は現時点では有効性がリスクを上回るとは残念ながら言えないと思います。だとすれば、科学的根拠以外の何らかの力が働いたと考えられるのも不自然ではありません。


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    慶應ビジネススクール 教授

    日本のマスコミではあまりネガティブな報道はなかったのですが、欧米のメディア、例えばEconomist誌は「America’s approval of an Alzheimer’s drug is premature:It may offer false hope and divert resources from more promising therapies」(6月12日号)と明確に反対していたくらいなので、なるほどなと思ってしまいます。


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