昨年度の国の税収 過去最高更新 “巣ごもり需要”などが要因
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100兆円のうち4兆円近くの削減って数字だけ見ると焼け石に水という風にも見えますが、この事実をより国民に周知して、税収が増える事を祈るより、予算をどう効率化や軽減できるのかにも議論が進んで欲しいですね。
注目のコメント
昨年度の名目GDPは4%減少しました。それにも関わらず税収が過去最高を更新するということは、全般的に活動水準が落ち込んだのではなく、上振れたセクターと下振れたセクターに二極化し、上振れたセクターが税収増に貢献したことを示していると思います。
昨年12月の55.1兆円の税収見積もりは、記事にある通りコロナ禍の影響を織り込んだものでした。コロナ禍前に策定された予算と12月時点の見積もりと今回時点の数字とを比べると、以下の通りの変化です。
所得税 19.5兆円→18.5兆円→19.2兆円
法人税 12.1兆円→8.0兆円→11.2兆円
消費税 21.7兆円→19.3兆円→21.0兆円
その他 10.2兆円→9.3兆円→9.4兆円
合計 63.5兆円→55.1兆円→60.8兆円
法人税は業績次第で振れ幅が大きくなるのが特徴で、3月決算法人の税収が固まる5月までを合算します。ワクチンの普及等があって海外の景気が本年に入って急速に回復を見せていますので、その需要を取り込んだ製造業の業績が12月時点の見積もりを大きく上回ったということでしょう。とはいえ各税目とも当初予算を下回っている所にコロナ禍の影響が表れています。
「平成30年度の税収を上回って過去最高を更新する見通し」とのことですが、平成30年度は17.7兆円だった消費税が、増税の結果21.0兆円に3.3兆円増えているのが主因です。あくまでも見積もりに対する増加です。税収総額は過去最高を更新となっていますが、それでも当初予算を下回っている状況ですので「コロナ禍でも伸びている!」というニュアンスではありません。
給付金などによって押し上げられた消費税の増収分が全体をよく見せているというのが実態と考えられます。