東証1部→プライム「517社脱落危機」の衝撃試算
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脱落とか、失格とか、残れるかとか、地獄とか、今更のようにセンセーショナルに騒ぎたけるけれど、メディアも今回の市場改革の趣旨をよく理解してから言葉を使ってほしい。これからできる3つの市場は並列であって上下関係では無い。東証1部上場が企業のゴールだという時代ももう終わっている。プライム市場企業であるために本当に真摯に努力をするというならそれは企業にも市場にも良いことであって地獄では無い。形式だけ整えて何とか逃げ切ろうと思っているような企業に甘くする必要は全く無い。幽霊企業やゾンビ企業が跋扈する株式市場を変える方がよほど大事。
注目のコメント
脱落危機も何も「真の1軍」を厳選するための取引所によるガラガラポンだったので織り込み済みということだと思います。
TOPIXを構成する銘柄は現状2000社超ありますが、買いたいときにいつでも買える、売りたいときにいつでも売れる(=流動性が十分にある)銘柄は時価総額2000億円以上の会社。
時価総額2000億円というのは、時価総額ランキングを1位のトヨタから2位ソニー、3位キーエンス・・・と並べていって、ちょうど500位くらいに相当する規模。概ねいまのTOPIX500を構成する銘柄です。
このくらいないと一般的に機関投資家の投資対象にはなりません(もちろん例外はあります)。せめて時価総額1000億円くらいが最低水準になってきます。実際にTOPIXから外れるインパクトがどれくらいか考えて見る。
記事に出ているキングジムは、TOPIX ETFのNEXT FUNDSの組入銘柄情報を見ると、全資産の0.002%しか組み入れがない。時価総額が約300億円で、時価総額トップで32兆円ほどのトヨタの組み入れ比率も3.59%ほどであることから考えると当たり前。
日本株でのパッシブ運用の比率は分からないのだが、②のスライド7をベースにすると5%前後(ただこれは公募型投信で、年金などのパッシブは入っておらず)くらいか。全部がTOPIXではないが例えばざっくり10%と仮定すると、30億円の売り。ざっくり過去1カ月平均で15万株/日(③)、一日1.5億円ほどの出来高なので20営業日分。
もちろんインパクトとして小さくはないが、安くなれば買う人が出てくるから市場の価格発見効果がある。指数組み込みだけでなく個々の経営を磨いて選ばれるという点で、個人的には悪いことではないと思う。
①https://nextfunds.jp/lineup/1306/
②https://www.fsa.go.jp/news/r1/sonota/20200619/01.pdf
③https://finance.yahoo.co.jp/quote/7962.T/history