日の丸半導体、再興への道は=識者インタビュー
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注目のコメント
半導体でも色々な種類があるし、研究と企業でも違う。
TELの東前社長の言葉がそれをつなげるという観点でわかりやすく、『最終製品との結び付きや海外企業との連携方法を戦略的に考え、価値を生み出すような分業を構築する必要がある。』に該当しやすい一つが、パワー半導体。
パワー半導体は、電圧・電流・周波数などを制御するもので、省エネを追求する中では、個々の用途ごとにカスタマイズがより重視される=最終製品との結び付きが現状ではより重視される(今後はよりモジュール化・規格化も進むかもしれないが)。スマホ充電器と再エネなどのエネルギー変換でも使われ、想像してみてほしいが規模が全然違う。
なので、仲田さんがコメントされているように半導体市場の中で相対的に小さい領域ではあるが、現在でもトップ10のうち日本企業が4社(①)。また、EVなど含めて重要度が上がっている成長領域でもある。ただ、ここも負けないうちに一定の「健全な大連合」を考えていった方が、過去の日本の半導体衰退の歴史を考えると良いのではないかと思う。そのなかで、次世代領域が窒化ガリウム(GaN)や酸化ガリウム(Ga2O3、②・③)。
①https://newspicks.com/news/5845209
②https://newspicks.com/news/5940103
③https://newspicks.com/news/3682181日の丸半導体の復活なるか?
政治家も音頭を取り始めましたが、今更感を拭えません。
ただ東京エレクトロンを成長させた東さんとGaNをEVに搭載しようとする天野さんの発言には、耳を傾けたいですね。
日本半導体の敗戦を放置してきた政治のありようは、脱炭素が世界の潮流なのに、石炭火力を温存したいという思惑を捨てられなかった経産省と変わりません。
パワー半導体は日本が圧倒的に強い分野なので、期待はしていますが、技術を市場と結びつける構想力が不足しているのは、否めないと思います。
EV用のパワー半導体は、SiCで突き進んでいたトヨタまでもシリコンベースのIGBTに方向転換してしまっています。
まだまだIGBTは性能向上の余地はあると思いますが、それでもSiCやGaNにも注力しないと、延命策も尽きてしまったとき、海外のSiCやGaNのパワー半導体の性能を追い越すことは至難の業でしょう。
ただ酸化ガリウムは日本独自のもので、性能だけでなく、コストも低減できる見込みなので、期待は膨らみます。そのアプリケーションをどんどん先に作っていけば、いいのですが。
酸化ガリウムの基板サイズも100mmと半導体量産設備に適合するサイズでエピウエハとして提供できる体制もできてきてきたので、期待したいです。
最先端の半導体で世界に追いつこうというような再興は、過去の栄光よ、再びという夢物語でしかないので、無意味だと思います。
むしろ、まだまだ戦える分野があるので、そこに注力することではないでしょうか。
また半導体技術者を育てていかないと、もうベテラン技術者がいなくなってきている中で、人材がいないという話になりますが。
一度失ったものは、そう簡単に取り戻せないのに、浮かれているお国の人たちの票集め行動に騙されないようにしたいです。
人材育成は、子どもの教育にお金をかけ、研究者に生活の不安なく研究してもらうことです。基礎研究にもしっかりお金を使うという国の方針なくして、再興などあり得ません。
30年後の日本のために、何をすべきかの話です。