「グリーン水素」価格3分の1 ENEOSと千代田化工
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出どころは太陽を中心とした再生可能エネルギーなので、
「水素」というのは要するにエネルギーの貯蔵方法、輸送方法をさしていると考えるとよいと思います。
資源や土地のない日本では、他国で作ったエネルギーを輸入する必要があり、
・送電
・バッテリーごと輸送
・液体水素やアンモニアなどで物質として輸送
という可能性がありますが、
他国からの送電網を作るのは、地理的にも安全保障上も難しいですし、安価な高温超電導でも開発されない限りはロスが凄いので、
宇宙太陽光からのマイクロ波送電、くらいしか手がないかもしれません。
バッテリーごと輸送、は、重量や材料面でコストがかかりすぎるので、
「水素」という選択肢になるのだと思います。
将来ガラパゴス技術になる可能性もあるように思いますが
そもそも、日本には地理的な特殊性があり、
その制約の中で生存を目指すには、水素という選択肢はありなのかもしれません。
同じ条件の国に対してはビジネスが成り立つかもしれませんし、今回の記事のように低コストで製造、輸送ができれば、今後のエネルギー輸送の担い手として存在感を増すようにも思います。
千代田化工は、メチルシクロヘキサンを利用して常温常圧での水素輸送を目指していましたし、
https://www.kankyo-business.jp/news/027277.php
未来のエネルギーの覇権争いが始まっているのだと感じます。
注目のコメント
エネルギーの脱炭素が一番の課題なのでこれは大いに期待したい。
水素は地産地消の方が液化するコストや輸送コストなどが省けてコストが低いものの日本の場合にはコストを抑えるために必要な大規模な太陽光発電所が建設できないのでこういった方法になってしまいます。
日本は「持たざる国」なのですが液化天然ガス産業における液化技術やLNG船でもそうだった様に、持たないが故に技術面では「持てる国」となることができます。そして将来的には液化、輸送、気化のノウハウに加えて投資やファイナンスなどについても日本のためだけではなく他国へも展開できることになると期待しています。コスト削減のポイントは、水素とトルエンからメチルシクロヘキサン(MCH)を合成するのではなく、水とトルエンの電気分解により直接製造する技術とのこと。(有機ハイドライド電解合成法)
https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/news/00001/01049/?ST=msb&P=2
MCHは容積が少ないため、例えば再エネ条件が整っている海外で製造後、海上輸送等後に日本で脱水素、利用することに優れています。
日本の水素基本戦略では、2030年までにコストを現行の1/3以下とし、将来目指すべきは1/5以下とされていますので、期待が高まりますね。
https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/suiso_nenryo/pdf/018_01_00.pdf水素を使った発電は環境にやさしいとされていますが、その水素を作り出すのにエネルギー(主に電気)を必要としているのが現状です。
今回の取り組みは「二酸化炭素」を排出しないという意味で環境にやさしい「グリーン水素」についてです。ほかにもブルー水素というものあり、グリーン水素のほうがコストが高いとされていました。
これが1/3になるのは素晴らしい取り組みです。
グリーン水素:水を電気分解し、水素と酸素に還元することで生産される水素
ブルー水素:天然ガスや石炭等の化石燃料を、蒸気メタン改質や自動熱分解などで水素と二酸化炭素に分解し、二酸化炭素を大気排出する前に回収する方法
グリーン水素・ブルー水素 https://sustainablejapan.jp/2021/02/10/%e3%82%b0%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e6%b0%b4%e7%b4%a0%e3%83%bb%e3%83%96%e3%83%ab%e3%83%bc%e6%b0%b4%e7%b4%a0/58912 @SustainableJPNより