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【超入門】なぜ、IPO株は儲かるのか?

NewsPicks編集部
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  • 米系運用会社 シンガポールオフィス

    特集全体を通してVCを含む既存投資家寄りの立場からの内容が多いように感じるので、実際IPOで購入するサイドの機関投資家の立場からコメントします。

    最も大事なのは創業者/経営陣が将来どういう株主構成にしたいかです。個人投資家中心に持ってもらいたい、複数の機関投資家に長期で持ってもらいたい、海外の類似事業に理解のある海外投資家に持ってもらいたい、などなどです。IPOした後では株主を選べる機会はほとんどありません。抜けていくVC持ち分をどう埋めるか、どういう投資家に代わりに入ってもらいたいかは経営陣自身がIPOに臨むにあたって考えるべきことです。

    日本のIPOの大半を占める時価総額50億円以下のIPOで公開価格と初値の差が大きいとか、正直そんなマイクロIPOをやる方が悪いと私は思います。時価総額50億円って私なら会社丸ごと買えちゃうレベルです。時価総額1000億円レベルの規模になれば証券会社なんか通さなくても直接機関投資家のフィードバックが得られるし、それに基づいたプライシングを求めることが出来ます。少なくとも時価総額500億円は欲しいところです。またIPO前にプレIPOロードショーをやって自分達は自社のバリュエーションをこう考えていますと投資家とディスカッションされることをオススメします。「ウチの会社どうバリューすればいいですかね?」と聞かれることはよくありますが、逆に「我々はこう自社をバリューしている」と言われることは実はほとんどないんです。なのでイメージしている価値と違うと言われてもこっちは困るのよね、そのイメージ共有されてないから。

    マイクロIPOでしかもSPAC経由で上場しましたなんて日には、将来に渡っても機関投資家には見向きもされないリスクが大きいと思います。世界に何万社もある上場企業から投資先を選べるのに、わざわざSPAC経由でしか上場出来なかった会社なんかを見る必要がないからです。そこまでして上場する必要ある?ってのが私の考えです。

    日本の場合、特に小さなIPOになればなるほど初値は実力とかけ離れたものになります。IPO宝くじに群がる個人投資家の需給の影響が色濃く反映されてしまうからです。VCは実力値より高い値段で需給が良好な時に売り抜けたいからロックアップが嫌だと言っている訳です。そんなわがまま知らねぇよ。


注目のコメント

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    リブライトパートナーズ 代表パートナー

    私は異なる見解を持っています。

    金子名誉教授の豊富なデータに基づくご高論はごもっともにて、本稿であまり論じられていないもう一つ側面も同様に大事では、という意味です。

    その見解とは、そもそも日本の東証マザーズというIPO市場の世界稀にみる異常性の大きさがこの問題の大きな理由である、というものです。

    平均してPER、つまりその会社の年間利益の200倍もの企業価値が付いてしまっているような市場は世界広しといえども最近中国にできた科創板など一部を除いてありません。

    そのような高値の理由は第一に、本稿にも論じられている
    「小型IPOが圧倒的に多いことです。発行総額が50億円未満の小型IPOが85%、10億円未満の超小型IPOでも43%を占めています。」
    この点です。10億円の調達はいまどき世界平均ではシリーズAです、KPMGが毎年出してるレポートでAの世界中央値が9億円ですから。
    つまりそのレンジは世界の相場では上場のジョの字も見えてない出来立てほやほやでつぶれてもおかしくないリスキーなアーリーステージの会社となります。そのような会社にそもそも客観的合理的な値付けなど、プロであってもできるのか否か。

    対して米国ではIPOデビュー時価総額で兆円単位は複数あるし基本はビリオン単位がほとんど、それと日本を比べるのは上記の通りそもそもの土俵が違いすぎます。

    第二に、マザーズ買い手の8割程度が個人投資家である事。アメリカも昨今ではロビンフッド現象等々で増えたとは言え、これまた日本は異常です。まあこれは小型・超小型前提ゆえ機関投資家が参加しないというニワトリ卵なわけですが。
    目論見書を詳しく読み解きもせず短期の相場観のみで売買する個人投資家層が市場参加者の圧倒過半ゆえに、利益はおろか売上すらほとんど無い会社に異常な時価総額がついてしまっているのが実態でしょう。

    以上がIPOポップの、割り算の分母たる初値形成の背景です。
    それに対して分子の公開価格を意図的に半分くらいに低く設定するアンダーライターはけしからん、という論は理由の半分しか説明してないと思いますし、分母の異常性の大きさを考えると半分ですらないかもしれません。


  • Sozo Ventures Senior Managing Director

    IPO時の値付けについては、VCの間でもよく聞きます。特に地味なBtoBの会社やソフトウェアアズサービスのような顧客獲得に短期的にコストがかかり、利益の会計上のリコグニションがずれるようなものについてはウォールストリートが評価する能力が低いという意見も聞いたことがあります。

    それに対する一つの方向性として、必ずしも上場時に一定量の株式を証券会社に引き受けてもらう必要がない会社はダイレクトリスティングのような形で価格決定を証券会社に任せないような会社も増えてきていますし、上場後もある程度長期に株式を保有し、会計上のリコグニションが追いつき、適正な市場評価が追いつくまでロックアップが明けても中長期的に株式を保有するというVCも増えてきています。

    ただ、IPOに関しては機関投資家にまとめて買ってもらえ、大規模な資金調達が可能というメリットはあります。ある程度のボリュームを持っているVCの立場で言うと機関投資家に評価されている株式の方が価格が安定しているので売却はしやすいです。もう一つ重要な側面はロックアップ期間の設定です。これは逆に聞こえるかもしれませんがロックアップがあった方が、しっかり価格が安定している市場から評価されている会社であれば短期的な売却が整理されて大口既存投資家は安定的な売却がむしろしやすいです。ロックアップが設定されていれば、創業者の放出分の価格損はありますがそれ以外の分の短期的な価格ポップの影響は限定的かもしれませんね。(個人的にはIPOに既存投資家、創業者分のロックアップ期間は絶対に設定すべきと強く思います。)

    このあたりはSPACとあわせてIPO、ダイレクトリスティングルール等の検討、上場時の選択肢、戦略を必要な条件にあわせて選択していくことがますます重要になっていくように思います。


  • 編集者

    SPAC特集の3日目は、SPACブームの背景にある「伝統的なIPOの問題」がテーマです。今回の舞台は日本。「IPO株の価格」を別角度からフォーカスした本邦初公開のランキング。1日目でも取り上げた、上場初日に株価が急騰する「IPOポップ」をめぐる問題について、日本の実態を紐解いていければと思います。

    「IPOポップ」は、上場する企業の公開価格を、主幹事である証券会社が安く値付けをする「過小値付け」であり、「過去30年間で1700億ドル(18.5兆円)」も企業の経営陣や従業員、既存株主が損失を被っていると、シリコンバレーの著名VC、ベンチマーク・ゼネラルパートナーのビル・ガーリー氏は主張しています。

    SPACや直接上場といった「あらたな上場」を生んだ背景にある、この「IPOポップ」はなにも米国だけの問題ではありません。日本の問題でもあります。なぜなら、「IPOポップ」のデータを見ると、米国よりも日本は圧倒的に高い数字だからです。

    今回は、長年、同分野の研究を行い、著書『IPOの経済分析』がある、慶應義塾大学商学部名誉教授・金子隆氏に、日本のIPOにおけるこの問題について、わかりやすく解説いただきました。


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