G7、インフラ新構想で合意 中国の「一帯一路」に対抗
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構想を立てたい気持ちは分かりますが、一帯一路の強力な推進力にはとても敵わないでしょうね。正義として掲げている民主主義がその1番の足枷ですし。民主主義で物事を進めようとすると多数決や少数意見を聞かねばならず、利害関係が必ずしも一致するとは限らないこの手の構想は良さげに見えるんですが、総論賛成各論反対となるのがオチ。先進国間のルールであるSDGs的な理想を掲げても、アフリカ諸国には何も響かないでしょう。。。
注目のコメント
誰が金を出して、どうやって出資していくかという内容は、まだ全然具体的ではありません。無論、トップは大方針で合意をつくるのが仕事で、事務方が具体案を詰めていくものではあります。
「より良い世界を再建するためのパートナーシップ(Build Back Bwtter World (B3W) Partnership)」という名前はつけられました。バイデン大統領は、中国の「市場原理に基づかない経済活動」がアジア、アフリカなどで影響力を拡大していることを問題視し、G7陣営がそれに対抗していく、という合意を形成しました。
いずれにしろ米国が中心にならざるをえませんが、米国は今後数年間で中南米やアフリカ、インド太平洋のインフラ建設のために数千億ドルを出資していく、という方針を示しています。G7全体で2035年までに40兆ドル、という数字も出ています。まず金額で一帯一路を凌駕しなくては勝負にならないでしょう。
米国政府としては、持続可能性(返済可能な借款である)や透明性、環境重視といった「価値に基づく」インフラ建設支援である、と表明しています。また、現地住民に雇用を提供し、現地住民の利益になるインフラ建設とする、と表明しています。そうすることで、一帯一路と差別化を図りたいのでしょう。
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2021/06/12/fact-sheet-president-biden-and-g7-leaders-launch-build-back-better-world-b3w-partnership/
https://www.reuters.com/world/g7-counter-chinas-belt-road-with-infrastructure-project-senior-us-official-2021-06-12/?taid=60c46028a6698a0001b87cfe&utm_campaign=trueAnthem:+Trending+Content&utm_medium=trueAnthem&utm_source=twitter今、民主資本主義社会が書けるとしたら、こういうことでしょう。
問題は、この方針で中国に対抗して、発展途上国が中国ではなく日本やアメリカ、イギリスやEU諸国を選んでくれるのか、というところです。
目の前にエネルギーを生産できる資源と技術がある中、それを使わずに時間とコストをかける日本が選ばれるか、というね・・・。
〈追記〉
これ、ロイターやBBCではなく、Gov.ukの発言を直接読むとまったくニュアンスの異なる事を言ってますね。枠組みはパンデミックからの復興、エコ、グリーン施策がメインになっています。
https://www.gov.uk/government/news/g7-leaders-commit-to-protect-planet-and-turbocharge-global-green-growth
G7の枠組みが全体的に中国に対抗してしまうと、ドイツやフランスは立ち行かなくなるので、深いことは触れないように曖昧にしてる印象ですが、日本のニュースでは「G7はかなり中国を敵対視している」ように見えますが、ニュアンスにはずいぶんギャップがありますね。素晴らしいと思います。
少なくともG7の国々も少しは世界インフラに関心を寄せるようになりました。
世界各地で戦争を仕掛ける夜、世界各地でインフラを作る、しかも中国よりつくる(ほんとうはあまりつくらないが)という姿勢に変化しただけでも評価します。
日本もそのうちに現在のODAを数パーセント増やして世界のインフレづくりに頑張るのではないかと期待しています。